講師陣/英語科
Last-modified: Fri, 31 Oct 2025 16:07:34 JST (15d)
講師一覧 
西日本のみに出講する講師は西日本のみに出講する講師を参照してください。
あ~お 
青木利夫、秋澤秀司、朝岡浩史、阿部杏子、池田浩二、稲名圭子、井深康、入野田克俊、岩井俊一、岩舩、大賀ひろし、大澤紀博、大島保彦、大原正幸、大西、小笠原洋悦、苧川貴史、落合浩一、小野貴彦
か~こ 
甲斐基文(鈴木海太)、勝田耕史、加東憲吉、加藤泰弘、叶野敏郎、狩野良規、神坂明生海、蒲生範明、川上晃、川上武、河野みひろ、千葉一馬(木村浩司)、木村暢之、久保岳夫、久保田智大、久山道彦、栗原雅幸、小出寛、古川暁、古野泰生、小林俊昭
さ~そ 
齋藤英之、斎藤寛、斎藤資晴、斉藤由貴夫、坂井孝好、阪元利和、佐藤昭、佐藤譲、佐山竹彦、澤村圭一、嶋谷洋、嶋田順行、清水一成、鈴木貴之
た~と 
高橋アキラ、高橋秀夫、高橋康弘、田上芳彦、竹井幸典、武富直人、竹中太郎、伊達麻子、塚越由美乃、東條希、常世乗勝、戸澤全崇
な~の 
は~ほ 
袴田隆一、原志保、原嶋修司、原田恵、日永田伸一郎、東内誉志、久野真隆、菱沼英俊、平野剛士、平林みどり、平柳和哉、廣田睦美、福沢稔之、藤澤恒夫、藤戸英行、船岡富有子、古舘克洋
ま~も 
増田悟、三浦淳一、水島雄一郎、水田律子、水野卓、宮永裕己、武藤みど里、持田哲郎、(松山拓史 2024年度より)
や~よ 
山際伸治、山口広俊、山口裕介、山口玲児、山崎晃、山崎正人、山崎竜成、山中まり、山本譲、横田竜麻
わ~ 
英語科講師概説 
指導方針 
- 日本における英語教育の基盤を造り、「受験英語の神様」と称された故・伊藤和夫師が築いた駿台ならではの「構文主義」が今なお息づいている。
- 基本的に「英文の構造を把握(=『構文を取る』)し、必要に応じて和訳しながら内容把握しつつ、最終的には(難しい文以外は構文を取らずに)英語を読んで内容がすぐに理解できる『直読直解』が出来るようになることを目指す」という方針である。
- よく勘違いされているが、解く時に全文構文をとることを推奨している訳でない(「やがては難解な文だけ構文をとるだけで済む」という内容が英文解釈教室のあとがきにある)
- 大学以降の論文などでは背景知識を知らない状態で読むこともあり、そうした場合には"文を形で読む"ことが必要になる。そのための練習との位置付けである。
- もちろん多読・速読も大切なのだが、駿台の構文主義は伊藤師の時代からずっと多読・速読を否定するものではないはずである。
- 伊藤和夫、高橋善昭時代に比べて、駿台内でも入試問題の傾向に合わせて多様な授業を展開する講師が増えている。
- ただ全体的に見れば、精読・構文・文法を重視する傾向が強い(要するに「構文主義」の立場をとる講師が多い)。マクロ読み(パラグラフリーディングなど)・多読を主体とする非構文主義の講師も一定数いるが、どちらかと言えば少数派である。「構文は必要な時だけ取れればいい」として両方を重視する講師も一部いる。
- パラグラフリーディング主体の授業を展開する講師は、生徒からの評判がやや下がる傾向がある。精読型の講師は比較的評判の良い講師が多い(パラリー派講師の授業の質が悪いという訳ではなく、単に生徒からの人気の話である)。精読派の人気講師陣がそろってパラリーをくさすのも原因の一つかもしれない。
- 高卒クラスの場合、講師は固定されているため最悪の場合全く合わないということもある。もしそうであれば、授業を切ることも考えよう。時間だけは無駄にしないように。実際、英文読解Sは切る人が多い。
- 久山道彦師は「特に英語は教え方の違いがあるが、それは大学でも同じであるため、自分にあった講師に付いて行けばよい」とおっしゃる。
- 大島保彦師曰く、教え方には講師の出身学部の色が出やすいとのこと。法学部は文法や用法を細かく照らし合せていく授業、文学部は背景知識を下敷きに大局的に文章を読む授業、外国語学部は流暢な言語の完成を目指す授業・・・といった感じらしい。もちろん文学部出身でも文法を細かく教えてくれる講師もおり、一概にそうとは言えないが参考の一つにはなる見方であろう。
- 総じて、精読にはめっぽう強いが近年増加傾向にある超長文の対策にはやや心許なさがある。
- 良くも悪くも構文一辺倒すぎるきらいがある。これは『英文解釈教室』などの伊藤師の著作が、いずれも「難解な構造の英文をいかにして日本語に紐解いていくか」という英文解釈の方法論を主眼に置いており、その手法が現在でも受け継がれていることによる。
- 京大などのような精読が必要な大学の英語対策には定評があるが、早慶上・医学部・近年の東工大などに代表される、厳しい時間制限で難解な長文をきちんと処理できるかを問う大学や、構文把握よりも内容理解に重きをおく大学の対策はややカバーしきれていないところがある。
- 特に、近年急激に超長文化が進んだ東工大英語などの対策にはかなり心許なさがある。
- 構文把握はもちろん大切ではあるのだが、こうした大学は長文全体の内容理解・高速処理に焦点を当てた出題をしており、そうした試験への対策は取りにくい。
- 駿台伝統の丁寧な英文解釈は、一文一文の意味を徹底的に精読させる出題にはとても相性が良い。だがどうしても読解速度が落ちてしまうため、伊藤師の晩年頃から増えてきたような、そこそこの難度の長文の読解問題を大量に出す形式には太刀打ちできなくなりがちである。
- 駿台英語科としても問題意識はあるようで、現役では難関コースに読解メインの多読英語が追加された。通期や講習のテキストも長い文章に随時差し替えられてはいる。
とはいえ、いずれも超長文の出題の訓練としてはいささか心もとないのが現実である。 - 構文主義側の反論として「そもそも構文主義は全てを和訳する訳ではなく、難しい部分でのみ構文を取って考えるという手法であり、速読と反するものではない。
『直読直解』という言葉に現れているように、返り読みをせずに済むように訓練することで読解スピードを向上させるのを目標としているので、長文対策に弱いというのは完全に誤解で、単に構文を読解に活かせていないというだけである」との見解もある。
- 速読やパラグラフリーディングを貶したり精読を推奨したりする講師が多いため、「英文解釈と精読=正統派」「それ以外=邪道」という一面的な見方に染まってしまう駿台生が多いが、英文解釈・精読も多読・速読・パラグラフリーディングも共に重要かつ必要なメソッドであり、どちらが絶対的に良いというものではない。柔軟に切り替えながら勉強していくのが理想である。
- 近年では構文主義を批判する英語教育者も増えつつある。
- 批判合戦が盛んな業界なので仕方ないのかもしれないが...
- 例えば多読による英語教育で有名なSEG英語科は、「(SEGは)文法も精読も否定しませんが、構文を解析して、日本語での思考を介在させながら英文を理解するという方法は、内容を理解する速度が遅すぎて実用にならない」と批判している*1。
- 他にも「英文解釈ベースの文法教育を受けていると、意味内容を把握することではなく、日本語に訳すこと自体が目的になってしまいがちになる」という指摘もある。つまり日本語に頼らないと英語が読めない癖が付きやすく、さらにはリスニングやスピーキングが全く出来ないという状態にも陥りやすいことが問題視されている*2。
- 反論としては「駿台における構文主義というのは日本語を介在させて読むというものではなく、文法的な見方を重んじるというものであるので(伊藤師の著作などからわかる)これは見当違いである」とする声もある。
- ただ、批判にもある通り、学生が誤解して日本語で読む癖をつけてしまうリスクがある、というのは否定できない事実だ。
- 結論としては本来より構文主義は速読と反するものではないのだが、昔のような難構文が出題される機会は減っていることもあり、受験的な観点だけで言えば多読を増やしていく事が最適解となりつつあるのだろう。
- どのみちどちらかだけというのはまずいだろう。どちらの主張も極端である。どちらもほどほどに取り組むのが正しいだろう。
- 現在の大学入試英語は全体的に超長文化が進んでいる傾向がある。これを背景として、一文一文の構造分析による精読よりも多読による量への慣れを重視すべき、という意見もある。
- 「読解の足腰となる精読を積み上げる必要があるが、ある程度習熟した後は多読に移行したほうが良い」とする立場の講師も多い。
- 大島保彦師は「精読と速読、どっちもそこそこできる人が結局一番良い点数を取るんだよね」「すべて構文を取るやり方からは"離陸"しなければならない。普段は構文を気にしないようにし、読みづらい、難しいところは構文を意識するのが正しい構文の使い方」などとおっしゃっている。
- 駿台では多読を重視する講師であっても構文と和訳を主体とした授業をすることが多い一方、「多読が出来れば精読の力もつく」という方針の他塾もある。
- 河合塾とも方針が大きく異なる。
- 英語構文Sのはしがきに「全訳をすることで自分のわかっていないところがわかる」とあるように、駿台では構文教材の予習に英文の全訳を書いてくることを求める(試験場で全文を和訳して読解するということを勧めているわけではないことに注意)。
- これに対して、河合塾では全訳による予習を愚の骨頂としており、英語の勉強ではないと言う講師もいる。(駿台にもこのような考えの講師はいるが、少なめである)
- 特にこの方針の違いが構文のテキストに表れており、駿台のテキストでは文章に下線部が引かれておらず全文を訳すものとなっているが、河合塾のテキストでは下線部の該当箇所のみを訳すものとなっている。
- 一文一文の構文を取って全文を読んでいくことを是とする駿台、構文偏重を嫌いバランスの良い読解スタイルを是とする河合塾の方針の違いと言えよう。
- 多読や添削の充実といった授業方針などを売りにしている塾の合格体験記では、多くの人が「○○の授業を受けたら駿台の英語は物足りないと感じた」と語っている。
一方で駿台の英語の授業を支持する人も存在する。合う合わないは人それぞれなので、現役生も浪人生も塾選びは慎重に。一年を棒に振ることになる。
講師陣 
- かつては関東と関西で対立が激しい教科であった。その名残で東西で指導方針が異なる部分が多い。
- これまでに太、青木、渡辺、鈴木海の各師は、関西校でも授業を担当した。
- 大島保彦師と小林俊昭師が人気講師の双璧である。
- ただし二人とも中・上級者向けの講師であり、苦手な生徒を引き延ばすタイプでないことに注意。中下位レベルの生徒向けの講師は多くない。
- 大島師は大局的に文章を読むための授業を展開するが、一方でコバトシは一文一文をしっかり読み込んでいくイメージで一文からできるだけ多くのテーマを拾おうとする授業を展開する。
- この両師は同じ東京大学文学部哲学科卒だが、授業スタイルはかなり異なっている。
- 特に大島師は上記の通り雑談が多いため、効率を求める現役生には必ずしもオススメとは言えない。
- また大島師の講義をはじめ「駿台らしいアカデミックな授業」と形容される、英文の内容から展開される授業及び教養雑談は生徒の知的好奇心を刺激する。
- 読書量、言語能力、海外渡航数、趣味などに裏付けられた幅広い教養をもつ師が何人もいる。
- その他ベテラン講師では甲斐基文(鈴木海太)、大原正幸、蒲生範明、久山道彦、坂井孝好、嶋田順行、田上芳彦、竹井幸典、竹中太郎、船岡富有子師らが有名で、中堅講師としては、秋澤秀司、佐山竹彦、戸澤全崇、袴田隆一、原嶋修司、廣田睦美、増田悟、水島雄一郎師らがいる。
- 若手の層が薄いことが難点だったが、近年解消されつつある。
- 若手の講師も徐々に台頭してきている。
- 斎藤資晴師をはじめ音読を勧める講師は多い。
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