東大入試詳解シリーズ

Last-modified: Tue, 20 Apr 2021 16:45:51 JST (25d)
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東大入試詳解シリーズは、駿台文庫が出版する東京大学入試(前期日程)の科目別過去問題集である。第1版は2018年3月2日に発売。2020年3月5日~26日に第2版が発売された(「物理・下」は除く)。



 

概要 Edit

特徴 Edit

  • 年度版書籍ではない。
    • 第1版は2017-1993年度の25年分を収録(物理を除く)。
    • 第2版は2019-1995年度の25年分を収録(物理を除く)。
    • 両版ともに3月という半端な時期の発売で、当年度分は収録されていない。
      • 本家青本の売上に響くからであろうか。
  • 地学の発売はない。
  • 過年度青本の内容を再収録した科目と、新たに書き下ろされた科目とがある。
  • 駿台生に限らず、全東大受験生の必需品になるだろう。
  • 本体価格は全て2300円。つまり税込で2530円である。
    • 赤本の27ヵ年シリーズと同じである。
  • 赤本青本との構成の違いは「赤本」は主に出題単元別あるいは大問別で構成されているのに対し、「青本」は一貫して年度別で構成されている。
  • サイズは基本的にA5判である。物理のみB5判。
  • 物理は上下巻合わせると、なんと40年分である。
  • 他に競合するであろう過去問集は、鉄緑会の東大問題集や、一部科目の赤本(竹岡広信師が執筆する英語や、塚原哲也師が執筆する日本史)および『大学への数学』の増刊号などが挙げられる。
    • 特に赤本は駿台の東西対立の象徴として語られがちである。
  • どれがよいかは、各自で実物を見て判断してほしい。自分が納得したうえで購入した方が後から後悔しにくくなる。

科目別 Edit

英語 Edit

  • 編集チームは、大島保彦勝田耕史斎藤資晴佐山竹彦武富直人廣田睦美増田悟(敬称略)。
  • 誤植が多いので注意。
  • 読解分野では要約解答の明らかな誤答を含めて、ミスが多く見受けられる。
  • 作文分野は好評価を得ているようだ。
    • 批判魔の竹岡師は、読解部分はしばしば批判するものの、作文部分は非常に高く評価している。
  • 赤本竹岡広信師の『東大の英語27カ年 第10版 (赤本)』)ともろに競合している。
    • 批判合戦にならないことを願いたい。
    • 東大に本気で受かりたいなら両方買うか、あるいは友人と赤青別々に購入して、中身を自分で比較するとよい。
    • 問題の配列は、赤本が大問別、青本が年度別。

英語リスニング Edit

  • 赤本と比べると発音は綺麗。(本番の教室ガチャの存在をお忘れなく)
  • 収録年数の点ではかつては赤本に負けてしまっていた。
    • 第2版では2000~2019年の20年分になっており、ディスクが1枚増えて3枚になり、赤本との収録年数の差を埋めた。
  • 本番は、これの1.3倍程度のスピードで読まれる。さらに発音がハッキリしていない箇所がそこそこある。したがって、これや各種リスニングの参考書で良い点を取れたからといって調子に乗らないように。本番の緊張も考えられるので、最初は等倍でもいいので徐々に聞き取れるスピードを上げていくこと。自信が崩れたらただただ無為に時間が経過してゆくのみである
  • 5択の問題が少ないので、各種東大模試過去問も購入して取り組むとよい。(内容を忘れているならば、受けた模試の復習も可)

数学(文科) Edit

  • 過年度青本の解説がそのまま再掲されている。
  • 冒頭の対策についての文章は、雲幸一郎師執筆のもの。

数学(理科) Edit

  • 過年度青本の解説がそのまま再掲されている。
  • 冒頭の対策についての文章は、小林隆章師執筆のもの。
  • 赤本と比べると解答のセンスが良い。

現代文 Edit

  • 過年度青本の解説がそのまま再掲されている。
  • 青本でも言われていることだが、関西現代文科中野芳樹師を筆頭に解答解説に批判を加える講師も多い。
  • 冒頭の対策についての文章は、稲垣伸二師の書き下ろしで、吉本隆明の表出論を引用するなど独自の理論が展開されている。
  • 駿台内外からボロクソに批判されている。赤本並みもしくはそれ以上に酷いようで、関東の内野博之師でさえ批判する。中野師は怒りを通り越して呆れておられる。
    • 中野師「解説なんか読んだって何の力にもなりませんよ。信頼出来る解答例を用意して、なぜそれが正しいのかを考えることが勉強ですからね」「こんなん、引用箇所で明らかに筆者の主張やないのに、青本はここを使って書いてるねんよ?」「この筆者は昔東京の駿台講師やったんよね、それが原因か知らんけど東大の青本見たらこの文章作者未詳って書いてあるんよね。現代文で作者未詳って有りえないでしょ、ね?分からんにしても少し調べたら分かる話やしいかに適当に作ってるかよく分かるでしょ?だから青本は見いひん方がええし、模試の結果とか気にせんでよろしい」
    • 信頼出来る解答例」とは、内野師が配布する解答集、内野師の著書『ライジング現代文』に掲載された東大過去問の解答例、中野師のホームページに掲載されている京大現代文解答例や、中野師が担当する冬期講習『東大国語』で配布される解答集、中野師の著書『現代文 読解の基礎講義』に掲載された東大過去問の解答例、東進の林修師が特進生に配布する解答集くらいであろう。
    • 実は赤本の方の著者も元関西駿台の桑原聡師であることは秘密である。

古典 Edit

物理(上・下) Edit

  • 坂間勇森下寛之
    • 唯一B5判で上下の2冊発刊の科目である。
    • 基本的に過年度青本の解説がそのまま再掲されているが、解説の薄いところやミスは森下師によって適宜、加筆修正されている(本人談)。
    • 冒頭の対策についての文章は書き下ろし。
      小倉師のテキストにあるような問題図一覧が掲載されている。
    • 本詳解シリーズでは唯一、上下合わせて38年分が収録されている。
      • 第2版では上の収録年数が20年に増え、上下合わせて40年分となった。
  • 高井隼人師がTwitterで褒めていらっしゃった。

化学 Edit

生物 Edit

  • 競合する赤本は、大森徹師ではなく、他予備校の大森先生なので要注意。

日本史 Edit

  • 解答解説の執筆者は、福井紳一(出題分析と入試対策、2017~2003)、安藤達朗(2002~1993)(敬称略)。
  • 過年度青本の解説がそのまま再掲されている(2003~2005年を除く)。
    • 未収録の2003~2005年の青本の解説は、現・学研プライムゼミ講師の野島博之師が書いたもので、野島師の解答は師のnoteでPDFで購入可能。
  • 以上の理由から『日本史 論述研究』や『日本史講義 時代の特徴と展開』との親和性が高い。
  • 塚原哲也師の赤本とモロに競合している。結果は皆さんご存知の通り。

世界史 Edit

  • 現行の教科書に即して解答解説を全部書き換えている。(実際、2002年の問題の解説に、現在(原稿を執筆している2017年)という記述があることからもこのことを窺える。)非常にありがたい限りである。
    • 特にイスラーム史は近年の学説の発展が目覚ましく、教科書の内容も大きく変わっている。
    • 渡辺師は書き換えをしない赤本と駿台日本史科を批判していた。
  • 解説には、その問題の関連事項や教科書から掘り下げた深い部分までがしっかり網羅されており、必ずしも知っておく必要はないものの理解の助けとなる箇所が多い。また、「これとこれは逆の関係」「次にこの考え方が復活するのはこの頃」などと、タテとヨコの網を張っている部分もあり、学習効率も良くなる。
    • 情報量が厖大なので、マーカーを使って、ここだけ分かれば大丈夫 ということが一目で分かるようにするのも一つの手ではある。
  • テーマ別東大世界史論述問題集(1989~2016)との重複有無は、第一問は概ね重複、第二問は殆ど重複なしである。テーマ別の方では、第三問を扱っていない。
    • よって、第3問も解きたいならこちらがオススメ。
    • が、あちらにしか載っていないテーマがあるのも事実ではある。また、本番に会場に持ち込むならあちらの方がコンパクトで便利である。
  • 日本史安藤達朗師とは違い、過年度青本大岡俊明師の解説は再掲されていない。
    • このことに関して関西駿台世界史科元主任の中谷臣師はボロクソに批判している。それどころか、自身のサイトで誤りを大量に指摘していらっしゃる。買った人は是非一読を

地理 Edit

  • 阿部恵伯 監著。
  • 問題の統計はその当時のままだが、阿部師の「地理は生きている」という考えから、解説には当時の青本の解説を転記するだけではなく、その統計の最新版を掲載し、それについての説明を追加してあり、25年分研究する価値のあるように編集されている。

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