渡辺幹雄

Last-modified: Thu, 12 Jun 2025 21:05:07 JST (8d)
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渡辺幹雄(わたなべ みきお) は、駿台予備学校世界史科講師。2号館,3号館,吉祥寺校,立川校に出講。

経歴 Edit

  • 1959年、宮城県生まれ。
  • 宮城県仙台第二高等学校卒業。
  • 早稲田大学第一文学部卒業。
  • 早稲田大学大学院文学研究科東洋史学専修前期課程修了。
  • 河合塾講師。

授業 Edit

  • 生徒に常に“why→because”の流れを大事にさせる授業で、論理立てて考えない単語丸暗記型の生徒の勉強法を「あっ(あー)そうですか世界史」と呼び、厳しく非難なさる。説明上必要な知識は、細かいものでも扱う。
    • 山川の『詳説世界史』も「あっそうですか世界史」と呼ぶ。抽象的な表現が多く、つまらなくて眠くなると仰る。
      • 帝国書院のものは東大受験生を意識して書かれているとして肯定的に捉えているよう。
    • 内野博之師は「渡辺幹雄の授業は生徒の世界史観を変える」と師の授業をお褒めになる。
      • 「国立はこれ理解して書けないと受からないからね」
      • 「これは私がこうだと言っているのではない。東大の歴史観である。教師の個人的な歴史観を教えるようになったら、もうダメだ。」
      • 東大の歴史観を自分のものにすることが、特に大論述で高得点をとる鍵と捉えていて、それが師の授業の大きなテーマとなっている。
  • 師の授業の効果を最大限に享受できるのは、既に範囲を一通り終わらせている生徒だろう。師の授業を受けることで「あれはそういうことだったのか」と新しい視点で歴史を捉え直し、理解を深め、ひいては論述力を高めることができる。
    • とは言うものの、前週と同内容を繰り返したかと思えば、突然キレてみたり、嫌味ったらしく生徒に苦言を呈したりなど、生徒をやる気にさせるつもりはないらしい。生理的に無理という理由で、世界史が得意な人の中には全く授業に出なくなる人もしばしば(このうちの1人は本番54点を取っていた。自学習出来るなら、切るのは検討に値するかも…)。
    • こうしたこともあり、授業はハイレベルではあるが懇切丁寧なものではないため、世界史を初めて習う生徒向きの授業ではない。
    • しかし、師は現役の授業も担当されているし、以前には師の授業を受講したりTAに通っていた初学者が本番で好成績をあげて合格したこともある。たとえ初学者でもやる気さえあればよく面倒を見てくださる。
    • 本人の努力量、そして師との相性次第だと言えよう。まずは師の授業に喰らいつこう。
  • まだ世界史の基礎知識が入っておらず授業についていけない場合は、とりあえず師の仰ることをとにかく必死でメモしよう。後で非常に役立つ。
  • 話があっちこっちに飛ぶように見えて、ちゃんと聞いていると後でしっかり繋がる。師曰く「無駄な話はしてない」。
  • 生徒が身につけてないであろう高級な(大学の最新の研究を踏まえた)知識を解説する際に、脈絡もなく突然キレることがある。
  • 自作のプリント(か自身編集のテキスト)に沿って、歴史の論理を追及する授業を展開する。
    • 師の配布されるチェックテストはよくまとまっており、その時代を概観できる。
    • 自分の担当しない範囲のプリントも配ってくださることもある。
      • 「去年とは内容結構変えてます。変えない先生もいるんだけどね~。」
      • 「チェックテストが本番で書けるようになれば受かります。」
  • 授業中にはよく教壇から降りて、教卓に手をかけて講義をなさる。
    • それどころか、熱が入りすぎてどんどん前に進撃してくる。最前列の生徒を追い抜かすことも。真後ろで講義される生徒はたまったものではない。
  • 説教もされるが、理不尽な怒り方はほとんどされない。真面目に授業に参加していれば何の心配も要らないし、逆にそういう人にとっては説教は時間の無駄であり迷惑であるため、眠かったり興味がないなら遠慮なく帰れば良い。突然脈絡なくキレられるが、仰っていることは正論である。
    • 学期始めは説教から始まり、お葬式状態になることがある。前年度の入試問題について解説しながら如何に受講生の力が足りなかったかを力説される。
    • 特に、居眠りやつまらなそうな表情などは禁忌。居眠りはほぼ100%キレられる。授業は途端に中断され、マイク使用も相まって大音量の怒声が教室に響き渡るため注意されたい。「ここまで言ってもやらない奴は帰れ」「(冬期講習で)現役生、寝てるんだったら帰れ!」
    • 場が凍りつくこともある。
    • ある日の冬期講習では、多忙のため師自身4時間しか寝ていなかったそう。生徒の眠い気持ちには共感しつつも喝を入れた。もっと寝てほしい。
  • 授業は1,2分早めに始まり、休憩を取らずに2コマ続きの授業を行い、さらに延長して120分間続けて授業をなさる。 たまにトイレ休憩は取ってくださる。延長に加え、補講も組まれる。
    • 2018年度LAクラスでは、毎時間1時間延長して、事実上3時間分の講義をなさっていた。
  • 補講は延長しないことが多い。
    • 2021年度LAクラス補講では3コマの予定がしっかり4コマ行った。補講ハイグレードである。くどいという声も聞かれる。(まあ、そのくどくどしたところに、志望大学の入試問題を解いて整理すると、しっかりと身につくが。)
  • 講習会では、休憩は3,4分ほどとなりおおよそ90分につき1回のペースとなる。また、最低でも20分、長いと1時間以上延長されるため、同じ期間に別の講座を受講するのはお勧めしない。
    • その代わりに授業中の飲食が許可されることもあるが、万が一睡魔に負けると容赦なくブチギレられるため注意。
  • 夏秋の東大実戦、東大実戦テスト、直前東大プレで「網を張る」のである。
    • 「どんな分野が出題されようと大丈夫なようにあらゆる分野の問題を練習しておく。解いたことのある問題が本番で出題されたら練習を思い出しながら答案を作成しなさい。そうすれば合格点取れるから。」
    • 「出たらどうする?と思ってしっかりどれも復習してくれれば受かる」と繰り返し仰る。
  • 「受験はキャッチボールだ」など、論述問題に対する姿勢について年間を通して5,60回同じ事を仰る。クラス全体で暗唱できるようにしよう。(本当に暗唱する必要はないが、受かるためには心構えとしてしっかりと踏まえるべきである。)
  • 論述問題において、体言止めをひどく毛嫌いされる。大学教授に採点してもらうものとして失礼だと仰る。
    • 一方で、同じく東大コースを主に担当される茂木誠師は体言止めを勧める。
    • 渡辺師によると、茂木師自身はとても文章を書くのが上手だが、文章の下手くそな生徒のためを思って許容してやっているそう。そして、師自身は生徒に高いレベルに到達して欲しいがために、体言止めをしないよう仰る。
    • また、予め解答を見てから答案を作成するという論述練習方法を勧めるが、果たして本番それで書けるのかと疑問に思う生徒も多い。しかし、このやり方は初学者や現役生など、知識を入れつつ論述力を高めたい人には有効である。師は、地歴だけをやれば良いわけではない受験生の状況を考えてこのようなやり方を勧められるだろう。
    • したがって、通史の説明は分かりにくいという声はあるものの、論述指導への評価は比較的高い。実際、師は主要大学の過去問にかなり精通しておられる(東大の~年度と聞いただけで問題を言い当てていた)。その膨大な量の過去問の傾向を分析し、授業中はどんなことが入試で問われやすいかを中心に解説される。
    • なお、著書の評価の低さについては「分かる人にだけ分かれば良い。受験生にはその判断が難しいから、まずは盲目的に信じること」と仰る。

担当授業 Edit

通期

人物 Edit

  • 茂木誠師と並ぶ、駿台世界史科トップ講師。
  • 1959年、宮城県生まれ。
    • 師曰く「キューバ革命の年生まれ」。
  • ほぼ1年中黒のポロシャツと黒のズボン。
  • 「東大入試をAIが解いたらどうなるか」という企画(東ロボくんプロジェクト)に世界史担当として参加した。
    • 師曰く「用語集を全て覚えた完璧な私文」となったAIの得点は7/60点にとどまり、論述がいかに思考力を要求されるかといった意識改革を生徒に促すのはいいが、何度もこの話を持ち出すため、次第にただの自慢に聞こえてくる
  • 朝日新聞にて「明日の世界を照らす 大人の教養」のコーナーを執筆しており、またクイズ番組「Qさま」の問題の作成チームに加わったり「宇宙一受けたい授業」に出演したりするなど、マルチな活躍をされている。おもしろかった(朝日新聞購読者より)
  • 駿台教育研究所主催の中高一貫校・高校教員向けの特別授業「教育研究セミナー」でも講義を担当されている。
  • モンスターペアレントを論破した武勇伝を楽しそうに話される。
    • 保護者からの電話が論争に発展することも多く、駿台の受付からは「渡辺先生電話出ないでください」と言われているそう。
  • 豚を飼っている。
    • 豚の散歩が日課であり、その光景を見た小学生に「豚が豚飼ってる〜!」と言われた経験があるそう。
    • Facebookのプロフィール画像も豚。
    • 非常に可愛がっているが、「非常時には俺が食べてやる」と仰っていた。
      • ともg…
  • 2024年度には開講から冬期までの間に十数キロの減量に成功されたとのこと。
  • 勝田耕史師から「ミッキー」と呼ばれているらしい。そのため一部の生徒も親しみを込めて師を「ミッキー」と呼ぶ。
  • 大島保彦師は過去に師のことを「世界史の臥牙丸」と仰っていた。
  • 松山仁史師にFacebookを通して風邪をうつされたそう(笑)。
  • 世界史科の他講師については、方針に対する違和感ははっきり述べる(茂木師など)ものの、下位クラスから上がってきた生徒に対し今まで受講していた講師のプリントもきちんと活かすようアドバイスするなど、尊重しているよう。ただし関西世界史科中谷臣師についてはかなり憮然とした表情で批判されていた。
  • なかなかな額のポンド建て預金があるらしい。果たして、イギリスのEU離脱を受けてどうなったのか……。
  • 立川駅にて、線路に落ちた人を数人で救助した事があるそう。ポケモンGOをプレイしていた転落者に対し「あの世へGOじゃないですか!」と仰ったとか。
  • 急に優しいと思えば突然キレたりする。授業の内容自体は濃密で、複雑なことを丁寧に教えるのが得意。

語録 Edit

  • 「(授業の始まりの際やTAに来た生徒に)お疲れ様です(お疲れ様でございます)。」
  • プリントない人は下行ってもらっておいで。」
  • 「...なのだ」「...なのか?」「...してくれさえすればよい」
  • 「いいか〇〇(クラス名)」
  • 「...な人(人間)どのくらいいる?」
  • 「おれはコーチだ。お前たちは選手だ。」
  • 「1年後輩に授業が出来るか?授業するつもりで学べ。」
  • 「復習にはチェックテストやりゃあいいんだよ。欲しけりゃあげるよ?」
  • 「大事なことなのでもう一度言う」
  • 「(東大クラスで)まだ私立向けの対策してないか?」
  • 「東大世界史は合理的にやるの。」
  • 「習ってないからできない?一生そう言ってろ。」
  • 「こういう子は受かる。負けるな。追いつけ。」
  • 「解きながら覚え、覚えながら解く。」
  • 「君たちと私の共同責任だ。」
  • 「今と比べる。比べるっていう視点を持て。」
  • 「これ俺が言ってんじゃないよ。大学の先生が言ってんの。」
  • 「(論述の個別指導にて)自分の書きたいことだけ書いてると大事なところ飛んじゃうよ。」
  • 「自分の考える力を信用しろ。知識はあとから入ってくる。」
  • 「オタクにはなるなよ。」
  • 「(授業や勉強の仕方について話されている時)馬鹿にするのもいい加減にしろ!走れ走れ!」
  • 「受験はキャッチボールだ。」
  • 「2月よければ全てよし」
  • 「って言ったら笑ってましたけどね」
  • 「(間が空いた後)…っはい。」
  • 「私立はどんどん問題解いてけばいいの」
  • 「教科書だけで点数とれるのは共テまで。教科書を使って入試問題に踏み込むと、書けるようになる」

著書 Edit

学習参考書 Edit

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