関谷浩

Last-modified: Sun, 08 Sep 2024 13:34:57 JST (64d)
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関谷浩(せきや ひろし)は、駿台予備学校古文科講師。元駿河台学園理事。元町田校校長。元池袋校校長池袋校,大宮校に出講。

経歴 Edit

  • 1947年2月生まれ。
  • 國學院大學文学部国文科卒業。*1
  • 國學院大學大学院文学研究科修士課程(文学専攻)修了。
    • 修士論文「平安時代末期から鎌倉時代初期における副助詞の用法」
  • 1974年、駿台高等予備校模試採点アルバイト(大学院在学中)。
  • 1975年、駿台高等予備校古文科講師。
  • 以前まで本職は大学助教授(准教授)であったが、当時の教授達と喧嘩をし、大学を辞めて駿台の講師一本に絞った。

授業 Edit

  • 単語や文法を無味乾燥した暗記に頼らせるではなく、なぜそう言った単語や文法になったのかと「理解を伴った暗記」を中心とした講義である。
  • 解釈する上で有効な文法等の知識の深い理解をさせる講義展開である。
  • 現代語で使われている言葉に関連付けて説明する事もある。しかしながら、それらはマニアックな説明をしているのではなく、かなり噛み砕いた内容である。それゆえ、文系はおろか理系の受験生からも判りやすい内容である。
  • 講義前後に教壇上で生徒に挨拶の礼をするのみでなく、講義前に教室に入る際にドアの手前で立ち止まって教壇に向かって一礼をする。
  • 板書はとてもきれい。
  • 授業中、穏やかな物腰で講義し、大事なことを説明する際には、メリハリを付けて印象を与えるために、少し震えた大声を出す。一部の生徒からは「関谷ビブラート」などとも称される。
    • いきなり大声を出すので、一瞬怒鳴られたかと驚く生徒もいるが、怒っているわけではないので恐れる必要はない。
  • 授業中は洒落や冗談も良く言い、穏やかな語り口と相まって、笑うだけでなく、和む生徒も多い。
  • 質問対応も大変良い。
    • 記述問題に関しては、原文と生徒の作った解答を照らし合わせながら一つ一つ解釈して下さる。その場で修正するように、と指示を出してくださるので予め筆記用具を準備しておこう。
    • 質問の際は授業と変わらず笑顔。
  • 2次・私大演習スーパー古文では通期の1.5倍のスピードで授業が進む。
  • 夏期および冬期講習ではオリジナル講座である「古文解釈の追究」を担当。
  • 普段は上位コースを担当しているが、夏期講習では「古文・読むための基本文法」といった初心者向けの基礎講座を担当したりもする。詳細は当該ページを参照。

担当授業 Edit

通期

オンデマンドサテネット
直前Ⅰ期

出講無し

直前Ⅱ期

出講無し

過去の担当授業

≪通期≫

春期講習

夏期講習

冬期講習

直前講習

特設単科

人物 Edit

  • 国文学者。
    • 大学時代は助詞を研究なさっていた。
  • 今や駿台古文科の重鎮的存在。
  • 品格と礼儀を感じさせる人物像と、熱心かつ明快な講義を理由に、生徒からの人気が高い講師である。師の表情に人柄の良さがよくあらわれている。
    • 授業前には、驚くほどとにかく深いお辞儀をなさる(およそ70度以上)。
    • さらには生徒のみならず、講師たちからも尊敬される人物。
    • 坂井孝好師や、吉原修一郎師、吉田隆弘師などの講師が師の名前を授業中に出すことからもそのことが伺える。
    • 師も時折他の講師の名前を挙げる。「吉原は葦がたくさん生えた原だからなんです。そういえば次の授業は名前がそんな人ですね。」
    • 吉原師は関谷師の授業を聴講させてもらったことがあるらしい。「学生時代、こんな授業を受けたかった。」と絶賛しておられた。
  • 講師でありながら、駿河台学園の理事も務める。相当の影響力をお持ちなのは言うまでもない。
    • なお講師で駿河台学園理事を務めているのは関谷師ただ一人である。
  • 著書にも教科書的な名著が多い。
    • ちなみに師の著作である『古文解釈の方法』を持参してサインをお願いすると、裏表紙に『照顧脚下』と書いてくださることがある。
  • 『枕草子』に登場する藤原定子をこよなく愛する。一方で、その著者である清少納言は苦手である。
  • 『源氏物語』では夕顔の娘である玉鬘がお気に入りのようである。
  • 一人称は 僕、私
  • 荘重体敬語という言葉がお気に入り。
  • 口癖は
    • 「ば、ど、に、を、がでドン!」
    • 「ドーバー海峡」
    • 「お前さん完了の「り」だね」
    • 「『と』があれば『カギ』で閉めろ」
    • 「であります」
  • 声は声優の緒方賢一さんに似ている。
  • 呑みに行く時にする奥方への言い訳は「方違え」らしい。
  • 無類の言葉遊び好きである。
    • 授業中もよく(駄)洒落を言う。結構な割合で滑るが、時々非常に面白いものや思わず感嘆してしまうようなものも言う。
  • 予備校講師のことを自虐的に「毎年、同じことを繰り返して言っていて、詐欺のような職業だ。」とおっしゃっていた。
  • 駿台主催の中高一貫校・高校教員向けの特別授業「教育研究セミナー」でも授業している。
  • 某キャリアのCM「三太郎シリーズ」が好き。
    • 新しいCMが出ると奥様が教えてくださるのだとか。
  • 阪神ファンである。(巨人ファンの坂井師談。2018年度阪神が最下位だったことを煽ったのだとか)
  • 池袋の駿友予備学校(のち、駿優予備校)にも開校当初は出講していた。
  • 実は高校時代、理系だった。
    • 師が学生の頃は原子量の基準がO=16だったとか。(吉田隆弘師談)
  • 曰く、秋本吉徳師とは仲がいい様である。
    • 「以前SNSにて、私と秋本は仲が悪いと言われていた様でありますが、本当は仲良いんです。一緒に面白い誤答集を作ろうとした事もあるくらいなんです。」
    • 秋本師曰く「関谷先生は人格者だから、あの先生が作るテキストの文章は登場人物が全員出家する。俺の作ったやつは登場人物がみんな死ぬんや」。
    • 秋本師は、実際関谷師より学年が1個下なのだが、お互いの名前を呼び捨てで呼び合っている。
    • また、関谷師は秋本師のことを昔からワルイ奴だとも仰っている。実際ワルイ奴である。
  • 本人の授業中などの発言を鑑みると未だ若手を自負しいる(2017年で70歳になった)。
  • また、週末や講習の際には仙台・札幌など精力的に地方にも赴いている。
  • 受験業界広しと言えども、師の代わりになる人材は一人としていないので、身体に気をつけて末長く教壇に立っていただきたい限りである。
  • 糖尿病で入院されたとき、担当医が教え子だったらしく、退院日に、「これでまた教えられますね」と言われたそう。
  • 娘さんがいらっしゃる。

駿台遍歴 Edit

著書 Edit

学習参考書 Edit

論文 Edit

  • 関谷浩(1971)「「ただあきに」の構成について--「ただ」は,はたして副詞か」『国語研究』(31), pp.25-33, 1971-03, 国学院大学国語研究会.
  • 関谷浩(1975)「動詞「ののしる」の考」『野州国文学』(16)
  • 関谷浩(1977)「今昔物語集中の副助詞「ばかり」に就いて」『野州国文学』(20)
  • 関谷浩(1979)「副助詞「など」は例示の意なりや」『田辺博士古稀記念国語助詞助動詞論叢』桜楓社
  • 関谷浩(1988)「「召さる」という表現をめぐって」『国語語彙語法論叢 此島正年博士喜寿記念』桜楓社

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*1 『新明解古語辞典(初版)』金田一春彦氏の「あとがき」より。