坂間勇

Last-modified: Sun, 21 Jul 2019 22:57:18 JST (138d)
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坂間勇(さかま いさむ、1935年1月1日‐2008年8月8日)は、元駿台予備学校講師。 元茨城大学助教授。

経歴 Edit

  • 東京都渋谷生まれ。
  • 東京都立戸山高等学校卒業。
  • 1957年、東京工業大学理学部物理学科卒業。
  • 1959年、東京工業大学大学院修士課程修了。
    • 専攻分野は素粒子・原子核。
  • 元 茨城大学助教授。

授業 Edit

  • 物理に高度な数学を駆使した駿台においても、群を抜いてハイレベルな授業を展開していたことでよく知られている。
    • 大学に行ってから高校で扱う内容を現代的な視点から学び直すことは無駄であると批判し、微積分等を用い大学での勉強に直接繋がる授業を展開することをモットーとしていた。
      • 大学助教授でもあり、駿台でも受験生に阿ることなく、大学と同じ講義を展開していたら、アカデミックかぶれの当時の駿台生に予想外に受けただけ、という説もある。
    • 山本義隆師の授業を超える難しさ(ぶっとんでるレベル、とよくいわれていた)であった。
      東大理系スーパーや医系スーパーの最上位クラスの生徒であっても、理解できない生徒が続出し、他の講師の授業にもぐる生徒がとても多かった。
      比較的万人向けの授業を展開(と言ってもかなり高度)する山本師に対し、受け手を選ぶ授業であった。
    • 例年、お茶の水校3号館の東大理系コースでは、同じセクション(2限連続講義)を、坂間師が上位クラス、山本師が下位クラスを担当しており、言うまでもなくもぐりが横行した。
      他コースにおいて、坂間師・山本師とまどいランデブークラスがあったが、双方の授業の出席率は推して知るべし。
    • 運動方程式の両辺に速度(ⅹドット)をかけて積分するとエネルギー保存が導かれるのには感動すら覚えた。
  • 授業の進め方は独特なものであり、坂間ワールド、フリーダムとしか言いようのない授業であった。
    • チャイムが鳴り教壇に上がると、無言で黒板の左端に巨大な字で問題番号を記しおもむろに授業を開始する。酔いどれオヤジの啖呵と見まがうようなべらんめぇ調で喋りながら、乱雑に数式を書き殴りつつ授業していた
    • 小問をことごとく無視し、おおよそ問題のキモも部分を説明すると細かい問題は割愛してしまったり、自分の作成したテキストにもかかわらず問題を”ナンセンス!”と切り捨てたりもする。
    • セクション1のクラスでセクション2の授業を開始したり、問題の解説の途中でなぜか次の問題の解説をはじめてしまい、それに気付いた師はどちらの問題もナンセンス、と途中で問題を打ち切ってしまったという逸話もある。結構天然なキャラクターであられたようだ。
    • 型破りの授業ではあったが、授業内容には一切の妥協がなく、まさに最高レベル。微積分を駆使しつつ、物理の本質を正しくゼロから指導する授業を展開した。
    • 師の授業の雰囲気を知りたいのであれば、師の名著『特ゼミ 坂間の物理』、もしくは、昔の青本を編集した『東大入試詳解18年 物理 上』『東大入試詳解20年 物理 下』(坂間勇森下寛之 共編 駿台文庫、2018年)を入手してみるとよい。
      青本においては「こうも簡単では我々の仕事がなくなって困る」などと東大の入試問題をぼろくそに批判している年度もある。
    • 全身から物理が好きで好きで仕方がない、"物理愛"のようなものを感じさせる授業、お人柄であった。
  • 時折でてくるユーモラスな表現や科学史にかかわる雑談も生徒を魅了した((下記名言集参照)。
    • 難易度が超越していたという声も多いが、その独特な語り口から繰り出される例え話や物理現象を鮮やかに描き出すイメージの解説は非常に的確かつユーモラスなものであり、そのインパクトにより一発で脳裏に焼き付くものであった。
  • 師の求める予習は、問題の設定を正確に把握し、問題を記憶するくらいまで読み込む、というものだった。
    • これは、予習により自己本位な解答をこねくり回すよりも、予め問題の設定を正確に理解することに専念し、授業においては講師の提示する最高の方法をしっかり自分の頭に叩き込み、復習において自分でもそれを再現できるようにすべきである、という師の考え方によるものである。
  • 講義ではノートを取ることを厳禁にしていた。
    • しっかり師の問題を解く様子を頭に刻みつけ物理現象を正しく理解し、復習は授業での記憶を元に授業の内容をしっかりノートに再現しなさい、質問があればそのあとに来なさい、という趣旨だそうで、非常に独特なものであった。そもそも板書が早すぎて取れなかったが・・
    • 実際過去には、本当にノート厳禁令があったそうだ。授業中にノートを書いている人を見かけたら没収していたということも・・・。
    • 森下師曰く、坂間師の授業についての質問を受けた際に生徒のノートの文字が坂間師に似ていて驚いたという。そのことから、坂間師は生徒を上に引き上げることのできる真の講師だったと評している。
  • 力学が最重要で授業は4月からの4週目までが最重要であると強調されていた。
  • 意外におもう受講生もいたが、重要事項は繰り返し強調していた。
    例えば、他の講師は前期に説明したことは、後期には説明しなかったり、質問にいっても
    授業でやったからノート見返せとそっけなかったりしたのだが、坂間師は必要とあらば説明していた。
  • 質問対応に当たっては、男子生徒には非常に素っ気なく、女子生徒には親切だったらしい。 
    • 下らない質問をしてキレさせた事がある(ちなボクは男子生徒)。
    • 坂間る:「女子の質問には猫なで声で優しく答えるが、男子の質問には厳しくきつい態度で接する」の意。(飯田康夫師考案)
      • 「坂間らない、坂間ります、坂間る、坂間るとき、坂間れば、坂間ろう」
  • 理論を追い求めるタイプの一部の生徒からは熱狂的に支持されていた。
    • 例年、お茶の水3号館最上位クラスの生徒は、坂間師の授業が好きな生徒は化学の小倉勝幸師の授業が好きで、山本義隆師の授業が好きな生徒は化学の三國均師の授業が好きという傾向があったという。
      • 理論で押していくタイプとスマートに整理して提示するタイプ、という見立てである。
  • 季節講習の「東大物理」で東大対策を全くしない、直前講習の東大物理では6時間のうち3時間で全ての問題を解説し残りをケプラー問題の詳細な解説に費やすということをしていたので2000年代からは「物理・坂間講座」が設置された。

担当授業 Edit

  • 網羅的ではないが担当講座の変遷は以下のようなものである。

通期 Edit

 例年、お茶の水3号館東大理系コースと市谷校舎医系コース(上位)に出講していた。

  • 横浜校開校時から2005年度頃まで東大理系スーパーと医系スーパーを担当していた(90年代後半から横浜校では森下寛之師とペアを組んでいた)。
    • 横浜校・東大理系スーパー(森下師とペア) 1997年度
  • 名古屋校開設当時、名古屋校にも出講していた。

高校生クラス Edit

特設単科 Edit

  • 物理・坂間講座
    • 1990年代前半は、横浜校で「物理 坂間講座」も担当していた。
  • 現代の物理学

講習 Edit

  • 物理
  • 東大物理
    • 東大対策を全くあまり行わない師の趣味的講座。
    • 後任は山本義隆師(現在は森下寛之師監修)。
  • 物理・坂間講座
    • 最晩年は「物理・坂間講座」を担当していた。

その他 Edit

  • 合格者対象に春期講習期間に特別授業を実施していた。
    • 『宇宙旅行-坂間 勇-』
      • 《内容》 隣の太陽系を観測するため、地球から5.8光年離れた地点まで往復したい。初めの1年間は加速度9.5m/sのロケット噴射、次の4年間は噴射を止めて、光速76%の等速度運動、その後の1年間は同じ量の逆噴射で望みの地点に至る。帰りも1年間の加速、4年間の等速、1年間の減速で、地球に戻る。12年間の宇宙旅行を終えた乗組員は、出発してから17年後の地上に降り立つ。 以上の数値を計算せよ。
    • この解説はブルーバックスの新物理学事典の特殊相対論のページ(師が執筆)で見ることができる。

駿台以外 Edit

  • 物理X 駿優予備学校
    • 池袋の駿友予備学校(のち、駿優予備学校)には創立当初からレギュラー出講しており(3限連続の一日集中講義)、校外生も単科として受講可能だった。
    • 駿台の授業より若干、丁寧だった。
    • 鈴木悠介氏のブログで、1994年度当時の駿優のパンフレットを見ることができる。
  • 最晩年は、AMS麻布八雙会にも出講していた。

人物 Edit

  • 物理学者(素粒子・原子核)。
  • 元物理科主任教授。
  • 駿台を象徴する往年の名物講師の一人。
    特徴的な髪型、服、エキセントリックな言動、その受験レベルを完全に超越した難易度の授業で、駿台内外でよく知られる存在であった。
    • 爆発ヘアに白衣姿がトレードマーク。
      変わった科学者(ハカセ)を題材にした昔のコントにでてきそうな感じの、ある種ステレオタイプないでたちであった。
      顔立ちが整ってるわけではないが、愛嬌のある感じで、かわいらしく見えないこともない顔をしている。
      • 山本師は「理論屋の癖に白衣を着て実験屋ぶっている」と言っていたこともあるそう。森下師曰く白衣はチョークの粉避けだったようだ。
  • 変わり者としても有名で、逸話にもことかかないが、なんとなく憎めない、愛嬌のある人物であったのは多くの人が語るところである。
    • 一般的な尺度でいえば不親切きわまりない授業でありながら生徒から不満が聞かれなかったのは、授業内容が至極真っ当であったこと、そして師自身のキャラによるものであった考えられる。
    • ネット検索してみてもわかるが、不満自体はたくさん出ていたのだが、あの人は特別だからと師のスタイルを許容する声のほうが、当時の駿台では一般的だったらしい。おおらかな時代だった、ということだろう。
  • 化学科の小倉勝幸師と仲がよく、講義スタイルも共通点があった。
  • 現在、駿台の講師をしていて坂間師の授業を受けていたり、あるいは亡き師を偲んで思い出話を語る講師も複数いて、やはりそれだけ人をひきつける魅力があったのだと思われる。
    • 山本義隆師は「坂間さんは、教材作成時の問題の選択がすばらしい」と絶賛。
      さらに「物理の問題集は問題数が少なく解説が詳しいのがいい。坂間さんの(『坂間の物理』)はかなりいい。」とも
  • 新田克己師(関西駿台物理科の重鎮で元主任・現在も京大の青本や京大実戦模試の編集責任を務めている)は、尊敬している旨を時おり語られるそうで、講義中の雑談に坂間師のエピソードを良く語るらしい
  • 田沼貴雄師も、坂間師の著者をあげて絶賛していたことがある。また、解説時に、この解法は昔駿台にいた坂間師が考えたと言うことがある。
  • 森下寛之師「あの本(『特ゼミ 坂間の物理』)に書かれていることが本物の駿台の物理だよねえ」
  • 小倉正舟師も、相対性理論の入門には『物理学事典』(ブルーバックス)の坂間師の記述を薦めている。相対性理論を理解するためには専門書を読む必要があり、一般向けの書物をどれだけ読んでも到底理解できるものではないが、この本は専門書以外では唯一の一読の価値がある内容であるとのこと。
  • 笠原邦彦師は、現役時代に坂間師の授業を受けており、その影響をかなり受けている。
    • 坂間師の授業と正反対に、笠原師の授業はノートを綺麗に取らせ、説明も生徒に合わせてゆっくりと行うが、これは坂間氏の授業が相当大変だった反動だろう。
    • 坂間師が亡くなる一週間前にお見舞いに行ったらしく、その時に「君、サインカーブは綺麗に描かないと」と言われたらしい。そのことを笠原師は一生忘れられないと仰っていた。
  • 小野仁彦師「凄い先生だったんですが、ノート取らせてくれなかったんです。ひどいですよね!」
  • 英語科の駿台最任期講師・飯田康夫師も、駿台生の時(1964年度)に教わっており、ブログで思い出が語られている。
  • 青本の物理の解説をかつて執筆していた。
    • 他予備校生から「解説が解説になっていない」「問題を解くより解説を理解する方が難しい」と言われていた。他大学を受ける学生が「東大の物理ってこんなに難しいのか。解説を読んでもさっぱり理解できなかった」と勘違いすることもあった。
    • 講評の部分が、あまり堅苦しくないユーモラスな筆致で書かれていて、師の授業での言動を彷彿とさせるものがあった。森下師による現在の青本の講評部分の筆致も坂間師のものを踏襲しているように思われる。
    • 『東大入試詳解』(駿台文庫)は、坂間師執筆時代の青本の実質、復刻版である。
  • 「アセント」誌でも連載しており、それらをまとめた参考書が駿台レクチャー叢書の一冊として出版されている。
    • 絶版となった今では、法外なプレミアム価格で取引されている。
  • お亡くなりになる年まで、駿台講師を続けておられた。生涯現役の講師であった。以下はご家族の方からのコメント。
    • 「本日(2008年8月10日)、坂間勇の葬儀が行われました。 息を引き取ったのは2008年8月8日で、享年74才でした。 彼は最後まで彼らしくあり、本当に気さくで素晴らしい方 でした。生前の彼は素敵な教え子さんたちに囲まれてとて も幸せだったと思います。彼のことを親しんでくださった 方々に、私からお礼を言わせてください。本当にありがと うございました。」
  • 血液型はB型。
  • 愛車は黄色のポルシェ。
  • 駿優予備学校ほか、いくつかの他予備校にも出講していた。

名言集 Edit

  • 「物理学は世の人々が語り継ぎ書き加えてきた壮大なる叙事詩です。もうすでにかなりの長さになっていますが、完結することはないのではないかと思います。今なお書き続けられているその最後のページあたりは未定稿で、まだあと何回も書き直されることでしょう。物理学は自然を語る未完の叙事詩です」
    (1982年度「学習指針」)
    • この「叙事詩」と言うワードを、関西の新田師は4月第1週の授業で物理の世界観を語る際に、坂間師のエピソードと共に必ず話すのだそう。
  • 「物理学は一つの学問体系です。大学入試のための物理が別にあるわけでなく、物理学の初歩的部分がそのまま入試レベルの物理になります。入試問題を高校教科書的方法で解くなどという無駄なことはやめて、いまから体系的物理学の体系的学習を始めましょう。さしあたり話題は入試範囲に留めますから、そのさきの学習を大学で、そのまま続けてください。駿台→大学の一貫教育です。」
    (「駿台高校生クラス入学案内・『高3スーパー物理』概要」)
  • 「春にふさわしく、何か新しいことを始めよう。何を始めましょうか、春にふさわしく、ということであればもうきまり、新しい恋を始めよう。
    恋人とは、真面目に、忍耐強く、付き合わなければなりません。軽く付き合っただけで、これはこうなんだな、と勝手に思い込んでいると、後で裏切られます。まして、ちょいとひっかけてやれ、なんていう不真面目な態度で、いいことあるわけないでしょう。
    真面目に忍耐強く付き合っていれば、恋人は必ず心を開いてくれるでしょうか、それが、なかなかそうはならないところに、人生の難しさ、厳しさがある。ただもうがむしゃらに追い求めると、かえって恋人は逃げ出すでしょう。押してだめなら引いてみな。たまには肩の力を抜いて様子をうかがうとか、なんか駆け引きがあるみたい。「春の講習」で手ほどきしてもらおうか。
    え、恋人の名ですか、「物理」です。」
    (1993年度「春期講習」案内文)
  • 「なぜなしイコール」(運動方程式のイコールは証明されて導かれるイコールではない)
  • 「仮説前提なぜなーし。論理なきイコール。物体がぁ~、接近中ぅ~。どっかーん」
  • 「ハイしゅっぱーつ!ただいま接近中!」
  • 「ただ今接近中~。相互作用開始~。」
  • 「宇宙空間に質点有り」
  • 「世界を内外に分けなさい、外界から働く力を数え上げなさい」
  • 「力を分解なんてしちゃいけねーんだ、X方向の成分を取るんだ」
  • 「xのじか~んびぶん、xツードット(チョークが砕ける)」
  • 「このイコールはだれの責任?」
  • 「キルヒホッフさんに聞いてみよう」
  • 「仮説前提なぜなーし 論理なきイコール」
  • 「これじゃー黒板が足りねーよ。」
  • 「物理は終わり、ここからは数学の問題」
  • 「差だけが意味を持つ、比だけが意味を持つ」
  • 「単位時間当たり」
  • 「これが一番高級なsinの定義(無限級数による定義)」
  • 「Xドットを掛ける、物理の定石、保存量が見つかる」
  • 「一定値は何が決める?何が決めるか初期条件 初期条件ハウマッチ」
  • 「物理は実技の科目です」(問題演習の重要性を説いていた)
  • 「アー物理ってつまんねぇな、手の体操だなー」(力学の問題は運動方程式が正確に立式できればあとは手の体操である。という意味)
  • 「数式でやるのは素人、こうやって図示する(衝突の問題で)」
  • 「電気力線に本数なんてねぇんだ」
  • 「磁場は仕事なんてしねーんだよ」
  • 「ファラデーの法則、なぜそうなるかなんて屁理屈をこねてはならない」
  • 「世界を内界と外界に分けなさい」
  • 「力を数え上げなさい」
  • 「これが動いたらどうなるかって?それを直感で本能でやれって!」
  • 「ガリレオの天才に比べればアインシュタインなんか小僧っ子なんだよな!」
  • 「出題者はインチキしてる、出題者の思考は支離滅裂」
  • 「質問は歓迎します、ただどんな質問にも答えるとは限りません」
  • (壁に気体がぶつかるさいの図を書いて)
    「これはリアルな世界じゃねぇよ。世の中こうなってねぇよ。なんでこうなっちゃっていいんよ?・・・・・平均化するんだよ。ならして考えるんだよ。(声を荒げて)なんとなく誤魔化すってことよ!!(チョークを黒板にぶつけ、チョークが粉ごなになる)メチャメチャインチキなことやって、おぉ、壁に衝突するとね、運動量のx成分だけが、変わるんだよ。・・・・・・(小声で)嘘言えってんだよなぁ。」
  • 「3次元のマトリックス。」
  • 「未知数4つに式ふたーつ。あと式が2足りなーい。 」
  • 「この式は俺が決めたんじゃねえんだよ!ニュートンさんが決めたの!!」
  • 「「右辺に定数とか言う訳の分からない文字入れるから、分からなくなるんだよ!」 (熱力学において)
  • 「こっから先はあなたたちが大学にいってやること。教養課程でねー。今は知らなくてよろしい。」
  • 「~10^-10 m に接近した原子には電気的斥力が働く」
  • 「電流のことが知りたい? キルヒホッフさんに聞けばいい。おっと、回路の話をするときには黄色いチョークがいるよ。閉回路をグルッと書く。そこに面を張る。法線ベクトル。(面に対して法線ベクトル n を書く。)法線ベクトルの右ネジの方向にグルッと見回す。 電池の起電力。(カッカッカッと左辺を書く)電圧降下。(カッカッカッと右辺を書く)これがイコール!このイコールの責任は俺にはねーんだよ。キルヒホッフさんがそう言ったんだ。」
  • 「どんな書き方をしたって良い。あんた達は、全ての組み合わせをやっておきな。」(回路の電流の符号について)
  • 「pv=nrt は三つの変数からなるから気体の状態方程式であって、だからボイルシャルルの法則じゃないわけ。比例とか反比例の関係が入る余地は無いの!ボイルさんとシャルルさんはお墓の中で安らかにお眠りください。」
  • 「これって証明するのすごくめんどくさくて難しいんだよね。私は大学で水に関する物理はさぼったから、証明はわからないの。」
  • スーパー物理(坂間講座)のはしがきから
    • 授業中はノートをとらないで、右ページの解答を見ながら「はなし」を良く聞いてください。物理はまず「ものがたり」なんです。
    • わからないところは必ず訊きにくること。ちょっとした数式の変形の仕方でも構いません。情報の伝達には対話が不可欠です。講義時間よりも、その後の質問時間の方を大切にしてください。
    • そうやって、何度訊きに来ても良いから、とにかく自分の手で答案を作ること。それ以外に物理の学習法はありません。
  • 学ぶ権利宣言
    わたしにはーー
     どんな科目でも学ぶ力があると思う権利がある。
     どんな疑問でも質問ずる権利がある。
     わからないとはっきりいう権利がある。
     理解しない権利がある。
     先生や教科書を評価する権利がある。
     ある科目を嫌う権利がある。
     成功したかどうかを自分で決ある権利がある。
    (「物理に関する10話」(駿台文庫)100頁より)
  • 登場人物のK君「あのゴーマンなS先生につきつけてやらなきゃ」

著作 Edit

ぶっ飛んだ講義とは裏腹にペーパーでは非常にわかりやすい。

学習参考書 Edit

  • 『難関校突破のための 物理特講90』(旺文社、1985年)
    • カバーがメタルブラックのシブい初版と、薄紫色のビミョーな新装版とがある。
  • 『特ゼミ 坂間の物理』(旺文社、1990年)
    • 「特講90」の改訂版。
    • 改訂に伴い、問題が90題から108題に増やされた。
    • 現在は、旺文社オンデマンド出版のみの取り扱い。
    • 高い網羅性を誇る問題のセレクト(毎年のように東大の問題を的中させた?)と、大学課程にも踏み込む高度な解説があり、今もなお伝説の名著である。
    • 森下師「あの本に書かれていることが本物の駿台の物理だよねえ」
    • 師が編集していた当時の駿台テキストとの共通問題も多い。
    • 解説のあまりの高度さに、当時の合格体験記には、「解説は読まずに、解答だけ読めばよい」という東大合格者の記述があった。
  • 『東大入試詳解18年 物理 上』(坂間勇森下寛之 共編 駿台文庫、2018年)
  • 『東大入試詳解20年 物理 下』(坂間勇森下寛之 共編 駿台文庫、2018年)
    • 物理だけ25か年ではなく38か年なのは、師の解説を全て掲載するためであろう。
    • 「こうも簡単では我々の仕事がなくなって困る」などと東大の入試問題をぼろくそに批判している年度もある。
    • 一方で晩年に書いた解説では問題をべた褒めしている。
  • 『現代物理学小辞典』(講談社)

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