森茂樹
Last-modified: Fri, 06 Sep 2024 12:48:27 JST (2d)
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森茂樹(もり しげき)は、駿台予備学校数学科講師。横浜校校長。元柏校校長。3号館,市谷校舎,横浜校,柏校に出講。
経歴
授業
- 滑舌が悪い、字が汚い、板書量が多いと三拍子が揃っているが、それを以てしても充分過ぎるほど密度の濃い鮮やかな授業を展開する。
- 雑談はおろか、数学の勉強法等も含めその問題以外のことはほとんど授業中話さない。
- 共通テスト・入試前であると、授業の締めの際に応援してくださることがある。
- 授業のスピードはかなり速いが、ポイントを話した後、さっさと次に行くのではなく例を挙げたり、頭の中を整理する時間を意識的にくれたりするので、非常に分かりやすい。
- 授業では、ごく自然な発想から生まれる、所謂「定石」を用いた、生徒が真似しやすい解答を披露する。ただ別解は定石を駆使しつつも鮮やかな解答を披露することも多く、難関大志望の生徒を長年魅了し続けている。
- あらゆる分野のあらゆる問題に対して丁寧かつ緻密な解法を提示する。時に感動を呼ぶほど非常に鮮やか・美しく、奥深い数学の世界を垣間見せてくれる。
- どの分野も非常に素晴らしいのだが、解析系や三角関数、数式絡みの解法が複数ある、思いうかぶ分野の評価が特に高い。
- 特に数Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ分野の授業は解法重視の授業と相まって非常に素晴らしい。
- 師が解説中にドヤ顔を見せられる際、多くの生徒が完全に凍りついている。かなりアクロバティックかつ鮮やかな解法に生徒は驚かされるのである。
- 一部の生徒からは「頭が良すぎて他の器官がついていかない」と揶揄されることもある。中には「教師よりも研究者の方が向いてる」との声も。
- 問題解説の際には、解説に入る前に必ず問題文をすべて音読する。その際の読むスピードはとても速い。例によって滑舌の悪さが際立つので聞き取るのは結構大変。
- 師は、生徒にとっては必要かどうかわからない、この音読によって問題の最終確認をしているようである。
- 実際に師がテキストを忘れた際も生徒からテキストを借りて一度音読すれば後はテキストを用いなくても解説は始まる。場合によっては最前列の生徒の教科書を逆さまに覗くようにして読んでいることもある。この時は読む速度は若干遅い。
- 問題解説に入る前に、まずは「この問題を解く上ではどうアプローチすれば良いのか」「どの定石が有効か」「解答の流れはどうなるのか」などを簡潔に示してくださるのだが、これが素晴らしく分かりやすい。2回目は解説を交えながら解答を板書する。尚、最初のアプローチの説明などは聞き逃しても黒板にまとめてくれるので心配は不要。
- 板書は字自体はお世辞にも綺麗とはいえないが、喋ったことは大抵書いてくれるので内容は充実している。その分、量も多めで書くスピードも速い。まず解法のポイントを☆マークで板書し、別解や出題背景・補足事項などを<<注>>で示してくれる。
- 初見では粗雑な板書に思えるが、内容自体は非常に良くまとめられている。そのためかなり復習がしやすい。綺麗にノートを取ると後で驚くことになる。
- ☆を多用することから一部生徒からは「星の王子様」と呼ばれていた。
- 単純に字があまりきれいではないだけでレイアウトはしっかりしているので、ひっちゃかめっちゃかな板書ではない。
- 稀に板書せずに口頭で重要なことを言うので(たいてい上級者向けのプラスαの話をする時)、メモをしておくとよい。(もし聞き逃しても後で質問に行けば優しく教えてくれる。)
- 字が汚いことは師自身も認識されているよう。初回授業や講習初日に必ず「私は字があんまり綺麗とは言えないので。ご了承ください」と言ってから板書を始める。「心眼で読め」とも。
- 本当に解読が不能な時もある。特に2とZの区別は大変つきにくい。
なのにZS§2の担当が多い - 字が汚いと自称されておりそのような意見も多いが、少し離れてみると達筆に見える。やや横長ではあるが、速く書くために効率的な字体となっている上、文字サイズも揃っている。右に行くにつれて上下方向にナナメになったりもせず、改行位置も統一されている。
- 本当に解読が不能な時もある。特に2とZの区別は大変つきにくい。
- 解答のブレイクスルーとなる事項を解説する際は低音を披露する。ただ聞き取れなくても心配はいらない。先述したように一通り話した後に必ず丁寧に書いてくれる。
- ちなみにその後数秒間、キメ顔で教室を俯瞰し、生徒の反応を伺っている。目があったらなんらかのリアクションをしよう。
- 大学への数学で長年執筆していただけの文才があるので、常人すら噛みやすい言葉を使うことも。(例:「四の五の言わずに」「狐につままれたとでも」)
他の数学の名講師と同じく予習はしていない。- とよく言われているが、実際はちゃんと予習をしている。生徒にどう説明したらよいかを考えながら、じっくりと問題に向き合う姿が講師室で確認できる。
- ただし教科書は真っ白であるよう。
- ただあまりに計算が複雑だったり冗長な問題の場合は、計算の過程を記した裏紙を持ってくることもある。
- 授業開始時には「ういっすっ」「よいしょー」と言って教室に入った後、「は~い、みなさん、こんちわっ(おはようございます)」と言い、肩をカクカクさせる。
- なお、終わる際は「今週はここまで。それではっ、また来週」と言う。これはいつも変わらない。講習中は「ではまた明日」・「では、おしまいです。」と言う。
- ちなみに「ほいっ」というのも口癖。よく聞くとそれは、実際には「は」と「ほ」の間くらいの発音。若干「ほ」寄り。
- テスト演習をしている時は必ず生徒の答案を見て回り、忽ち出来を詳細に読み取れる。
- 師の顔色と難易度には相関があると思われる。
- 難問・良問の解説を行う際はとても楽しそうであるであるのに対し、簡単な問題の板書中は、ぶっきらぼうな表情であることが多い。
- 解説において使う言葉はほぼ同じである。現役時から師の授業を受けたり年数を重ねたりすると何度か同じ問題に遭遇するが、以前と何も変わらない解説に驚くだろう。
- 師は板書時の雑音が入らないように、喋らないときはマイクをオフにしているようである。
- 暗算が天才的に速い、かつミスは極めて少ない。
- 一方で師曰く「私は計算ミスが得意ですので」とのこと。しかし、ミスを見つけるのは早い。
- マイクについた紐を使って黒板にたちどころに正確な円を描くことができる。ちなみにこの技は山本矩一郎譲りである。
- 教卓によく手をぶつける。その時に言う『いてっ』がかわいい
- 文系数学に関するアドバイス
- 「文系の頭の人は哲学的なことはすごく考えるのに、理系の問題だと、そのまま覚えてしまえという感じになっています。そうではなくて、理系的な内容でも日ごろから「なぜ」と考えるのが、理系の科目に強くなる秘訣かなと思います。」
担当授業
担当授業
通期
・数学ZM§1(市谷校舎-MA,MB)
・数学ZS§1(3号館-SA 横浜校-SA,SE,MA,SF 柏校-SA)
・数学ZB§1(柏校-SC)
・数学YS§2(3号館-LX,LA)
・東大理系数学テスト演習(3号館-SW,SX,SY,SZ 横浜校-SX)
・高3東大理系数学Ⅲ(3号館、横浜校)
・東大理系数学Ⅲ演習プラス(3号館、横浜校)
春期講習
夏期講習
・最難関数学Ⅲ(横浜校)
・難関数学Ⅲ(お茶の水校、横浜校)
・難関数学ⅠAⅡB(お茶の水校)
・東大理系数学(お茶の水校、横浜校)
・東大文系数学(お茶の水校、横浜校)
・医系数学(市谷校舎、オンデマンド)
・慶大医系数学(市谷校舎)
冬期講習
・最難関数学総合完成(お茶の水校、オンデマンド)
・難関数学完成Ⅲ(お茶の水校、横浜校)
・東大理系数学(お茶の水校、横浜校)
・東大文系数学(お茶の水校、横浜校)
・医系数学(市谷校舎、横浜校、オンデマンド)
直前講習
直前Ⅰ期
直前Ⅱ期
人物
- 安田亨師、雲幸一郎師とともに月刊「大学への数学」の常連執筆者である。
- 大学生の頃から大学への数学の執筆を行う。かつては岩井秀喜というペンネームで寄稿し、大数ゼミにも出講していた。
- 授業でも稀に大数編集部での体験談や大数読者から寄せられた秀逸な解答などを紹介する。
- 1997年度に代ゼミから駿台に移籍した。
- 受験生からの評判はもちろん、駿台内外の講師からの評判もすこぶる良い。まさに受験数学業界におけるエキスパート。
- 元代ゼミの定松勝幸氏が唯一すごいと認める講師。
- 「大学への数学」の編集長・福田邦彦氏が彼は天才だと思うと賞賛する講師。
- 代ゼミ荻野暢也氏が、安田師とともに代ゼミが失った唯一の財産だと挙げた講師。
- 荻野氏の受験時代、ある時解いた数学の難問の正体は学生時代の森師によるものだった。後に作成者が学生ときいて荻野氏は「こんな難問を学生が作っていたのか!」と驚いたとか。
- 安田亨師が唯一「彼は頭がいい」という講師。
- 元河合塾・元代ゼミ、元東進等々の二見太郎氏が代ゼミ時代に一目置いて、近寄りがたいといっていた講師。
- 元代ゼミの雨宮章雄氏が嫉妬していた講師。
- 元SEG・元代ゼミの米谷達也氏が「森さんが解けない問題は誰にも解けない」といっていた講師。
- 批判魔雲幸一郎師も師を尊敬している。一方で、師も雲幸一郎師の実力を褒めている。
- 河合塾の講師でも名前をよく知っており、恐れている講師。
- 他の数学講師が軒並み苦戦した国際数学オリンピックの難問を短時間で解答する講師。
- なお、そんな数々の数学講師から尊敬されている森師は、関西数学科主任の米村明芳師を尊敬しているとのこと。
- 師の知り合いは、研究者ではなく予備校講師になったことに驚いたのだとか。
- 愛称は「しげっきー」らしいが、呼んでる生徒は見たことがない。皆恐れをなして「森先生」や「森さん」と呼ぶことがほとんど。
- 近頃、一部では使徒と呼ばれている(立ち姿がエヴァンゲリオンの使徒(サキエル)に似ているため)
- 年齢を感じさせない、ふわふわサラサラでつやつやとした美しい黒髪と、 少年のような寝癖がチャームポイントである。
- 大島師曰く「小学生の頃から顔が変わってない」
- とうとう還暦を迎えられた。しかし、多くの生徒の保護者より若く見えるのではないだろうか。
- 顔が可愛いと称する生徒が多い。
- 有野晋哉、伊藤利尋アナに似ている。
- 要は、上唇が薄めで、笑ったときに鼻の下が長くなる童顔。髪がふさふさなのも特徴。
- 「俺が有野に似てるんじゃなくて、有野が俺に似てるんだ!」と言ったらしい。
- 「〜ですな。」や、「〜であることは言うまでもありません。」が口癖。
- 一人称が安定しない。僕、俺、私の全てを使いこなす。
- いつもニコニコしてる印象だがさりげなく毒舌。まれにユニークな発言もする。気付いた生徒は良いことがあるかも。
- 毒舌と言ってもシャレの効いたユニークなものである。
- 質問対応はレベルに応じて変わってくる。
- 左袖の上腕部に"S.Mori"と、苗字・イニシャルが書かれているワイシャツを必ず着ている。
- 生徒には無愛想なこともあるが、講師間では非常に社交的な方らしい。
- 師のことを散々イジる大島師を始め、斎藤資晴師や松井誠師などのベテラン講師と良く談笑している。
- 朝霞靖俊師は札幌からの飛行機で席が偶然横になり大変に緊張したが、気さくに話してくれたそう。
- お酒が入ると普段とは打って変わって、雲幸一郎師と共にマイクを離さないのだとか。俄には信じがたい話である。
あの滑舌で何を歌うんだとか思ってはいけない - 特に雲幸一郎師とは参考書を共著するほど仲がいい。
- 運が良ければ、雲幸一郎師と一緒に帰る姿を見ることができる。
- また、授業でも頻繁に雲師の名前が登場する。
- 鹿野俊之師とも仲が良いらしい。
鹿野師はよくいじられているよう。- ある年の2次・私大演習の際、鹿野師は次の授業担当であった森師に「延長してもいいよ?」と
挑発気味に言われたらしく、案の定いつも通りに授業が延長しそうだったので、その言葉に甘えようとしたが、「でも本当に延長すると、どうなるかわかんないからね…森先生こわいから…」と小言を言い、休み時間をフル活用し、なんとか授業を終わらせた。(その後何食わぬ顔をした森師が教室に入ってきた。)
- ある年の2次・私大演習の際、鹿野師は次の授業担当であった森師に「延長してもいいよ?」と
- 寒いのが苦手なようで、冬期講習では頻回に「最近ほんとに寒いですけど」と言う。
- 寒くなると滑舌も悪化する。
- 師のような喋り方をする駅の係員もいると言う生徒も。やや声が高く早口と言う意味だろう。
- あまりにも天才的な頭脳の持ち主ということで良く大島師が雑談に登場させる。雲師の次にお気に入りである。
- 高校時代から優秀で、しかもそれは数学に留まらない。
- 冬期の東大理系数学の講義中に師が教壇から足を滑らせて落ちそうになり生徒はヒヤッとしたが、本人は至って冷静で、その後すぐに何事もなかったように授業が再開し、師の数学を解いているときの集中力は並大抵のものではないことを思い知らされた。
- 受験生には森師をイメージして数学の問題を解くとなぜか解ける、と評判である。
- 同い年の斎藤資晴師曰く、8時間睡眠をキメるロングスリーパーらしい。
- ちなみに斎藤師はショートスリーパーで、3時間睡眠でも「今日はよく寝た」とか言っていたりする。
- タバコ、お酒、コーヒーが好きらしい。趣味は競馬であるそう。
- その割には健康そうな見た目である。
- 講師室ではスマホ、iPad、MacBookの三台を同時に駆使して仕事をしている。
- 斎藤師曰く、真面目くさった顔をして実はゲームをしているらしい。大変なゲーム好きなんだとか。
- 斎藤師「あれだけ講師室でゲームしてる人他にいませんよ」
- 斎藤師曰く、真面目くさった顔をして実はゲームをしているらしい。大変なゲーム好きなんだとか。
- 筑波大学の森茂樹名誉教授とは別人である。当然、居眠り議員の森茂樹とも別人。
- ある日、ニコニコしながら「よいしょー!」と言いながら鞄を持ち講師室を去って行った。その後忘れ物を取りに来たのだが、その際も笑顔であった。
可愛い。 - 講師用エレベーターで、乗り合わせた他の講師とは色の違うテキストを持っていた某師に対し、笑顔で「あ、一人だけ仲間外れがいる!」と言ったとか。
可愛い。 - 講師室で雲幸一郎師と雲孝夫師が、生徒の模試の採点ミスを訴える答案用紙を見て、この方法は別解になるかと討論していたところ、横から森師が「どれどれ」と言い、みかんを食べながら二人の話に入ってきた。
可愛い。
発言録
- 「基本極限なんて、生まれたときから全人類が知っているべき事項です(高3選抜東大理系数学Ⅲにて)」
- 「分数を文字でおくとき分母の文字が0になる可能性を考えないのでは理系失格です。文系はズボラだからそんなこと気にしない」
- 「(点と直線の距離の公式で)分母のルートの中身を間違えている答案を結構見ますけど、私にいわせればどうやったらこんなの間違えられるのかわからない」
- 「こんな三角関数の誤った理解をしているようでは、XS§1の担当者は“テータ”について何を教えていたんだということになってしまう」
- 「これがわからない?そんな感性じゃ寂しいぞ」
- 「前期に何度も話したことですが、先程からボーっとした顔が幾つもあるので、仕方ない。もう一度解説しましょう」
- 「ここで展開図を描くのは小学生以来の常識です。それを考えなかった人は常識が欠けている。もしくは小学校を卒業していないとか」
- 「三流大学ですと、このようなあまり出題の意図がよく分からない問題があるわけですけれども」
- 「バカにしてるのか」(必要のない常用対数の近似値が提示されている問題について)
- 「貧弱なチョークだな、お前は」
- 「切り口が弓形になると厄介なんですよ。だから縦に切ってください。……僕、私はMだという人はこう(横に)切ってください。」
- 「よく考えた出題者なんだね。偉い、君は。ほめてあげる」
- 最近「何故ーーーとなるのでしょうか?その答えは、◯◯◯だからです。チコちゃん風に言うと。」という構文を使うようになった。
- 森下師といい久山師といい、熟年の駿台講師は皆チコちゃんが好きなようである。
- 珍しく次週の問題について触れたと思ったら満面の笑顔で「これは、非常に面白いですよ」と残して教室から去っていった。
- 発言を自粛する際、「・・・」と仰る。きちんと「点点点」と発声する。
- よく「これ」を「こいつ」と言う。「こいつを動かす際の面積はこのように表されるわけで」など。
- 答案最後の数値のルートのまとめ方を考えているとき、「どっちの方が気持ちいいかな?」と言ったらしい…
- 「f'(x)=0だから、そこで極大・極小を持つとすぐに決めつけるのは、これは大バカものです。」
- 「すべての実数で成り立つということは、ある任意の実数でも成り立つということです。全国民にワクチンが打たれるなら、当然私も真っ先にその対象だということです。」
- 「この問題は取っておきたかったですね。私が見たところ、ほとんどの人が出来ていなかったので、少し、残念です。」(直前・東大プレ文系数学演習解説時)
- 「人間、使わないことはすぐ忘れてしまいます。ここで、中線定理を使えた人は、私が前期に教えたことをよく分かっています。」(数学YS解説時)
- 「“あること”に気がつけば、この問題はほとんど計算なんか要りません。解りますか?」
- 「これは軌跡の問題の基本です。当然、出来て貰わなくてはなりません。」
- 「〜であるのは言うまでもないことです。分からなかった人は、しっかり、復習をしておいてくださいね。」
- 「皆さんも御幼年の頃にバウムクーヘンの年輪を一枚一枚剥がして食べようとしたことがあったと思うのですけど」
著書
学習参考書
- 『全国大学入試問題正解 数学』(旺文社、年度版)
- 解説委員
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