CHOICE EXERCISES

Last-modified: Fri, 11 Jan 2019 01:00:21 JST (9d)

概要 Edit

  • 2001年度まで使用され、現在は使用中止。絶版となっている。
  • 通称「CHOICE(チョイス)」
  • 古文の「古文選」とともに、今なお、名テキストととして語られる駿台の伝説的テキストである。
  • 副題も込みだと「CHOICE EXERCISES IN ENGLISH-JAPANESE TRANSLATION」(19XX/駿台英語科編)
  • 該当教材として、下位コースは「SELECT」(長内芳子師編集)、関西は「Typical Exercises A」(表三郎師編集)があった。

使用コース Edit

監修講師 Edit

特徴 Edit

  • 通年テキストで約35問で構成される。
  • 文章はほとんどが古典文学や哲学書からの抜粋で、1~2パラグラフ程度の味わい深い「名文」が選りすぐられていた。
    • 具体的な名前を挙げると、バートランド・ラッセルやサマセット・モームなど。
    • これらの文章は、短いながらも、ただやみくもに辞書を引いて単語の意味を調べたり、構文を取ったりして訳らしきものを作ったところできちんとした日本語にならず、全く歯が立たないような難解なものであった。
    • 原書からの部分的な引用ながら、それぞれの文章にはしっかりとした主題があった。この主題を味わうところまでがこの教材の意図であった。
    • 実際はこの教材の意図するところまで生徒を導くことのできる講師は、奥井潔師や筒井正明師など、予備校とはいえごく限られていたようだ。
    • 普通の講師が担当してもそれはCHOICEでなく、ただの「上級英文解釈」の教材となってしまう。それはそれで意味があったであろうが、講師によって授業の様子は大きく変わっただろう。このように、受け手、教え手を選ぶ教材であった。
  • 設問は一切なく、ひたすらに英文和訳するだけのテキスト。
  • ただ英文を読めるようにするのではなく、その中身を深く味わえるようにという意図で作成されている。そのため受験テクニックや構文把握力を付けることは必ずしも主目的ではない。
  • 学者・教養型の講師が主に担当した。
    • 駿台当局も「生半可な講師には担当させない」という思いがあったようだ。
    • 奥井潔師のゴーサインが無いと担当出来なかった。
  • 受験とはかけ離れた教養講座的なテキストというわけでなく、一年間必至に食らいついてゆくことでとても多くの学びがあった。漢方薬のようにじんわりと、確実に効いてくるイメージである。
  • まさに、講師の授業とともに多くの駿台生の記憶に残る教材であった。
  • 太庸吉師いわく、現在の英語構文Sに相当する教材だそうで、実際に英語構文Sにはこのテキストと同じ文章が多数収録されているそう。
  • 斎藤資晴師は自身の浪人時代、このテキストを暗唱できてしまうほど使い込んでいたそう。今でもその内のいくつかは覚えているとも仰っており、思い入れの強さ(と師の暗記力の凄まじさ)が伺える。実際、英語構文Sの講義で師が作る訳語は洗練されていると専らの評判である。
  • チョイス担当講師は前後期終了後にそれぞれ奥井師を囲んだ反省会(飲み会)が催されていた。
    • そこで奥井師から一人一人に対してお言葉を賜るのが恒例行事になっていた。
      • 入不二師の場合「君は〈魔〉を内包しているな」
      • 進みが早すぎる講師は逆に怒られたそうだ。
        「君、そんなに速く進んで、講義内容は痩せていないかね」
        「たった11回の授業で、なぜ6問も進んだのかね。君の授業は痩せ細っている。痩せ細った講義をカテに、若者の精神の成長がありうると考えられるかね」
        「君は、若者の心の不安を感じ取っていないのだ。」
      • ただ奥井師自身の進度は早く、一時間に一題以上のペースで進み、前期終了時に「全ては終わらなかったけれど大島君なんて僕の半分くらいしか進めていないからね。」と言って笑いを誘っていた。

【参考文献】

  • 斎藤雅久『かつて「チョイス」という名の英語教材があった』正・続(游学社、2015年)
    • 事実誤認も見受けられるらしい。
  • 筒井正明(2017)「駿台には、『チョイス』がよく似合う(百周年記念号)」, 駿台教育研究所編『駿台教育フォーラム』第31号, pp.183-196, 2017-08, 駿河台学園駿台予備学校.

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