物理S

Last-modified: Fri, 28 Aug 2020 11:41:50 JST (58d)
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使用コース Edit

 全理系スーパーコース(一部クラス・校舎を除く)

監修講師(テキスト作成者) Edit

森下寛之

  • かつての作成者は山本義隆。山本師いわく、テキストの問題をはじめ、山本師編集時代の名残りが結構あるそう。実際、山本師が現役時代だった70年代終わりから80年代の問題も相当数含まれている。
    • 基本的には森下師が新しく差し替えたり加えた問題の図はTeXで書かれているので、古い図や絵の問題の多くは山本時代のもの。

構成 Edit

前期Part1前期Part2
§1-1 力と運動方程式§2-1 運動方程式と束縛条件
§1-2 単振動§2-2 運動量と運動エネルギー
§1-3 円運動§2-3 2物体の相互作用
§1-4 慣性の法則§2-4 静電場
§1-5 力学的波動§2-5 コンデンサー
§1-6 熱力学(1)§2-6 電流
後期Part1後期Part2
§1-7 磁束密度§2-7 熱力学(2)
§1-8 電磁誘導§2-8 質点系の力学
§1-9 過渡現象と交流§2-9 剛体のつり合い
§1-10 半導体§2-10 万有引力下での運動
§1-11 幾何光学§2-11 前期量子論
§1-12 波動光学§2-12 原子核

特徴 Edit

  • 東大・京大・国公立医学部をはじめとする最難関大学をメインターゲットとした教材である。
  • 物理現象をしっかり考察する中で、物理の理解を広げつつ深めることで揺るぎない学力を養成することを目標としたテキストである。
    • 入試問題をやたらに解くことよりも、どんな問題も統一的に見ることができるような「物理の普遍的学力」の養成を目的としていることがうかがえる。
  • 基礎から発展的な内容までカバーされており、得意・不得意問わず物理を選択する人にとっては1年間バイブルとすべき良書である。
  • Part1とPart2から成り、各Partは要項、講義用問題、EXERCISEから成る。
    • 前期は、物理現象を扱う上で必須の道具・数学的手法を主に学ぶ。後期は、それらを応用して物理現象を扱う。
      • 前期はPart2の比重が若干重く、後期はPart1.2で受験生が重視しないor苦手とする分野を多く扱うので、難しくて重く感じられがちかもしれない。
    • 要項は、「BOX 〇〇」(〇〇は通し番号)のようにまとめられており、単なる公式ではなく定義や重要な考え方などが簡潔に記されている。
      • 但し、電磁気分野の線積分や面積分など、特に補足説明もなく高校では扱わない数学物理の表記を用いている箇所がある。
      • 山本・森下両師を筆頭に、微積を使って授業するタイプの講師の授業をうければ、要項に書かれている事の意味をきちんと学習できるだろう。
    • EXERCISEは自習用問題。単なる公式や解法テクニックの練習ではなく理解を定着させるための問題が選定されている。出典は載っていないがその多くは大学入試問題。とてつもなく古いものも含まれている。
      • 授業で扱うことは基本的にないが、「(復習の際に講義用問題の関連問題として)○○番を復習しておくように」という形で触れる講師は多い。
      • テイストとしては、大学で使う教科書の章末や演習書に掲載されている問題に近い。
    • 講義用問題は、物理現象を数学的に捉えてしっかり考察する中で、物理の理解を広げつつ深めるのに適した問題が選定されている。
      • 出典は基本的に大学入試問題。問題ごとの難度差が激しく、中には本当に難しいものもある。
        ‐‐‐実際、前期Part2の最終問題について某師は、「これは千葉大の問題なんですけど、出題された年の夏には物理‪α‬のテキストに載ってたの。それで解説したらみんな頭の上に??が浮かんでてさ、Sテキストに載った時はドン引きしたよね笑。すぐには理解できないだろうから夏の間にゆっくり頭に収めてね。」という趣旨の事を仰っていた。
      • 答えを出すだけなら簡単な問題は多いが、多くの講師が促す講義用問題の『研究』を実際に行ってみると、案外苦戦させられることも多い。なお、問題文は適宜改変が施されている(東大後期から地方国公立や私立大まで出典は様々。)
      • 物理教員の少ない単科大などの問題も含まれるので、物理用語の不備不足が散見される。これらは、敢えて残している節がある(実際、森下師の授業でも適宜言及がある)。
      • 物理現象を数学的に捉えてしっかり考察するために、典型的な設定の問題が多い。
      • 森下師本人曰く「もっとも簡単なテキスト」とのこと。表面的な難度だけでテキストをつくってるわけではなく、物理を根底から理解できることを目的として編集しているのである。
      • ちなみに、高橋法彦師曰く、「このテキストを問題集として扱わないように」とのこと。問題を説けるようになることも大事だが、テキストをたたき台に物理の普遍的学力を養うことがもっとも大事なことである。
    • 難度は、講義問題>EXERCISEである。
      • これは旧帝大(医学部含む)の問題でも合格点以上を取るための教育的配慮らしい。
  • 案外適当に§・問題が配置されているように見えるが、授業を受けたり(あるいはその先大学などでの講義の結果)して、より統一的視点で物理を見られるようになると、非常に考えられた§・問題の配列がなされていると気付く。
  • 全体的に分量が多いので、大抵の講師は延長や補講などを行う。
    • まず、作成者本人が時間内に終わらせるつもりがない
    • また、田沼貴雄師などの一部の講師はプリント中心の授業を行う。
    • 一方、小倉正舟師であればその板書のとてつもない速さ故、何かアクシデントがない限りは補講を組むことなくに終わらせてくれる。
      • もっとも、補講なしで終わるかわりに、一回の授業が凄まじい密度・板書量になる。
  • 作成者の森下師はSテキストと過去問で十分だと仰っている(もちろん、師の物理への向き合い方という思想もあるのだろうが)。曰く「この教材をきちっりと理解し、過去問を10年分(青本で)ちゃんと研究すれば、東大の物理で45を切ることはない」そう。
    • 実際、浪人生が森下に講習の相談に行くと、「取らなくてよい、テキストをしっかり復習するように」といわれることが多い(もちろん個々人の状況に応じたアドバイスは頂ける)。
  • ただ、「教材を完璧に理解する」というのは想像以上に難しく、理解したつもりでも勘違いや、理解不足はあるものである。物理Sを完璧に理解するために別教材で演習をしたり、解説を見たりすることは重要かも知れない。
  • 授業用ノートについては以下のようなことが言われている。参考にされたし。
    • 基本的に駿台の物理の授業では板書量が膨大であるため、partごとにノートは分けるべきであるという声は多い。
    • 森下師を始めとする一部の講師は、ノートは方眼紙を使うことを勧めている(Campusの方眼罫ノートorルーズリーフを使う人が筆者の周辺には多かった)。
      • グラフなどを綺麗に描くためにという意図であろう。講師が板書を書いている黒板にも薄く方眼が書かれている。
    • 高橋法彦師は方眼紙のノートと共に、何も描いていない無地のノートを勧めている。
    • 余談だが、テキストの「はじめに」のページの授業の受け方についてに、「ノートを馬鹿丁寧にとるのは、本当の馬鹿です」とかかれている。ノートよりも、話を聞く事に集中しよう。
      • これは20年くらい前に何色もの色ペンを使ってノートを綺麗に取るというのが流行ったからであるとのこと。
  • 関西でも使用されているテキストであるが、方針の違いなどから、目の敵にされ講師からの数多くの批判が寄せられている。

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