物理特講 –入試物理classic–

Last-modified: Sun, 30 Jul 2023 15:12:04 JST (270d)
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設置校舎 Edit

概要 Edit

テキスト Edit

  • テキスト作成者は森下寛之師。
  • テキストの質が極めて高い。
    • タイトルや案内文等にもあるように、各分野一般的かつ、わりかし典型的な入試問題(良問)を通して演習できるようになっている。
    • 授業で扱う講義用問題は18題だけなので手薄な分野は出てくるが、冬の物理特講と合わせて万遍なく出来るようになっている。
      • 2022年度以降は講義用問題が16題になった。
        力学4題、熱力学3題、波動4題、電磁気5題構成である。
    • 講義で扱う18題は奇数年度と偶数年度の2パターンであり毎年数題が差し替えられている。
    • 講義用問題は東大京大をはじめとする旧帝大や東工大、早慶大などの難関大の問題が主に用いられている。
    • なお、入試特有の一種の悪問や変わり種は冬期物理特講に組み込まれている。
    • また、2021年度東工大物理第一問と酷似した問題が、2020年度のテキストに出題されておりtwitterで話題となった。
  • 各分野の基礎的なところを問うていてかつ全分野をだいたい網羅した例題がテキストに掲載されている。
    • なので、苦手な分野で、授業についていけるか不安なところも予習でそこをまかなえるようになっているので、きちんと学習すれば安心して授業にのぞめるだろう。
    • 作成者の森下師は「授業中指示したところを見てくれればいいよ」と授業の冒頭で仰っていた。(2014年度)
    • なお、2015年までは自習問題もついていたが2016年から無くなった。2020年には例題の一部もなくなった。オンデマンド版のテキストでは12コマの都合上主に交流回路などの物理Sの後期で学ぶ分野はカットされている。)
      • その影響で数年前よりもどんどんテキストが薄くなってきている。(それでもまだ厚いが)

授業 Edit

  • レベル:5-8
    • イメージとしては第一回駿台全国模試の平均なレベルくらい。
  • 力学、電磁気分野は標準レベルの典型問題が多いが、熱力学、波動分野はやや込み入った難しめの問題も存在する。
    • 特に熱力学は思考力や数学的な考察を要する問題が多いように思われる。
  • HG講座で時間数は元々多いものの、大多数の講師は確実に延長する。
  • 予習は演習問題全問。苦手分野は例題までやるのが良いだろう。受講者のレベルによっては物理SのExerciseの復習よりこのテキストを完璧にすべき。
    • 森下師、小倉師の2人で受ける場合はある程度予習ができていることが前提で、問題自体はあまり扱わず、その問題の状況の考察が中心である。そのため、問題の解説を一から十までして欲しい人には合わない。

担当講師 Edit

森下寛之

  • 師は時間をかけてそれぞれの問題を深いところから解説してくれる。
    • ただしその分各日30分かそれ以上授業を延長する。
  • 微積分を多用するので普段受けていない人は注意。ついていけなくなる生徒もいるので。
    • 基礎力を鍛えてくれる森下師の授業だが、微積分を多用するなど高度。
    • テキスト付録の例題には書かれているものの、普通するかわからない微分方程式からの解法などの重要な点を授業では既知のこととして済ます(森下師本人が本科の授業でそう強調しているため)。
  • たまに「駿台で有名だから森下を取ろう」といってよく知らずに受講する人や、この講座の趣旨を「入試問題が解けるようになる“難問解法講座”」と履き違える人がいて、よくわからずに授業が終わってしまったり、さらには受講後に不平を漏らす生徒も一部いるようなので注意。
    • 師の講座はうまくとけるテクニックを教える講座ではない。
      入試問題ではあるがやはりものの見方に重きを置いている。テクニック講座ではない。
  • 師はこの講座を現役Sαのカリキュラムの一環としてやっている面もある(では磁気分野も前期に含まれている)。
    • 森下師「夏は特講Ⅰを皆さん取ってくださいね。東大物理ぃ?それでもいいんだけれどもね…(コースにて)」
  • オンデマンドの担当も師である。ただし、HG講座ではないため扱う内容は少ない
  • もともと師のみが担当していた講座なので特に分量を気にしたことはなかったが、他の講師も担当するようになって多少の申し訳なさがあると嘆いていた。

小倉正舟

  • 板書が大量で、授業展開が速いが、かなり詳しく解説してくれる。
    • 通期物理S以上の板書速度、板書量になる。
  • 授業の仕方や延長具合ともに森下師と似たような授業展開をする。
  • 師の場合「その問題のレポートを書いてこい」ということを大学側が入試問題として提示してきたならどう書いてレポート化して説明していくかを解説する。
  • 前期授業で扱わない範囲に関しては、かなり基礎からやってくれる。
  • 分野毎に問題の解説と問題の研究に入る前に師のその分野での問題の解き方を「〇〇学の糸口と方針」とタイトルを付け導入をする。これは師が毎年作成する夏期と冬期の「東工大物理」と「東北大物理」のテキストの概説よりまとまった形で書かれる。
  • 師曰く夏の駿台物理の力学分野のテーマは2体の物体の運動であるが、これは後期の力学分野のメインでもある。
  • 本テキスト記載の問題では問われないが重点運動と相対運動についての説明にはかなり力を入れる。これが初日の延長の理由の一つになっている。
  • 物理ではグラフ作成は義務であると言う。
  • 設問中単位の扱い方について背景にある問題に対してはかなり重点的に説明する。単位の無次元化、同一の単位を持つものによる比の式及びそれらを用いたグラフなどの説明は多くの問題で役に立ち、かなり簡潔にまとまることを教えてくれる。
  • 師の問題研究は特に力学は網羅的である。
    • そのため力学に時間を割きがちである。初日は2題弱しか進まず、最終日に6題ほど扱うことも。
  • 板書が早いことと延長をかなりすることで、師が受け持つ講座ならば扱う問題やその難易度によらずほぼ同じ恩恵が受けられる。
  • 師の問題研究は網羅的故に中には本講座テキスト記載問題では問われない内容(後期で扱う内容)も含む。これらは必要性を本講座内では感じ難いが後期の予習の意識でやってほしい。
  • 2018年度は各日40分程延長したがそれでも最終日は駆け足になった。
    • (授業の始めに)この講座は18時間講座ということでね
    • ハイグレード講座って何時間でしたっけ?確か18時間くらいだよなぁ。
    • (21時のチャイム)これ何か意味あるのかなぁ。早くしろってことなのかな。まぁ僕は高校生の授業で21時までのところを21時30分まで延長しますからね。それでもある地歴の先生に負けるんですよ。あの人まだいないの?って。(おそらく福井紳一師)
    • 2物体間の衝突によって現れた力fは物体によって変わるし、これは原子間の力(クーロン力など)のやりとりを全て読み取れば分かるけどそんなの不可能だからやめた〜って嘆かずに運動方程式からの時間的追跡ではなく運動量保存則で解いてください。
    • (光波分野で)あっ月がきれいだなって言ってね、友達にお前も月指してみらとか言ってとんでもない方向指したらこの世界はどうなってるんですかね。
      • このように時折さらっとギャグを挟む。なぜか講義終盤に連れテンションが高まる。
    • 2018年度の別のタームの夜コマでは35分、50分、55分、50分の延長を行い18時間講座どころか20時間講座になっていた。それだけ終盤の問題もしっかりやってくださったので、もし小倉師で取るなら激しい延長が可能な夜コマが良いだろう。

高橋法彦

  • 森下師より基礎からやる。
    • 物理の学力に不安な場合や校外生であるなどで、駿台らしい物理に慣れていなくても比較的ついていきやすい。
  • 30分程の延長は見積もっておこう。

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