中野芳樹
Last-modified: Tue, 05 May 2020 02:16:29 JST (1651d)
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中野芳樹(なかの よしき)は、駿台予備学校現代文科講師、元神戸校校長。2018年度をもって、小論文科はお辞めになった。詳細は「駿台大阪校wiki:中野芳樹」を参照のこと。
経歴
- 兵庫県立長田高等学校卒業。
- 一浪(宅浪)を経て京都大学文学部入学
- 京都大学文学部哲学科卒業。
- 京都大学大学院修了。
- 元 ECC予備校講師。
授業
- 師の方針は自身のサイト『現代文 まなびの礎』にて伺うことが出来る。URLの覚え方は「中野現代文ドットコム」。
- URL→https://nakanogendaibun.com/
- 師の読解法・解答法が紹介されている。
- 師の作成した東大・京大などの解答例まで掲載されている。これまで、師の著作を購入したり、講座を受講しない限り、師の解答例にはお目にかかれなかった。
- 関西の人気講師で、関東ではオンデマンドで受講できる。
- 師が考案した客観的速読法や論理的解答法は、修辞学をベースとして本文の表現から要点を客観性を保ちながら徹底的に洗い出しつつ、それらの要点が本文全体の要旨をどのように構成するかを論理的に考察する「ミクロかつマクロスコープ」的な方法である。
- 関東の読解法は論理学をベースとしているが、理論的には両立可能である。しかし、全科目隙をなくさなくてはならない受験生にとって、両方の方法を完璧にマスターすることは物理的に不可能であると思われる。自分が気に入った方・会得できそうな方を選べばよい。
- 消去法は危険であること、選択問題はまずは記述問題のように解くこと、「読解なくして正解なし」であること、(表現は違うが)「論と例」を意識すること(例はカッコに入れること)、本文の趣旨とはテーマ・結論・根拠であること、疑問文があったら解答をさがしてよむこと、などなどあげればきりがない。決して、まったく異質な方法論というわけではない。
- 小説の読解法は評論の時とは違って、霜師とほぼ同様のものであり、極々オーソドックスである。しかし、中野師は霜師よりもかなり細かな表現にまで気を配りなさる。これは「小説は言葉の芸術である」という自身の信条に基づいているため。実際、こうした姿勢はセンター小説の第6問(表現技法問題)で効果を発揮する。
- 師考案のシステム化された客観的速読法、論理的解答法を示し、授業で師がそれをつかって読み解いていく中で、生徒に習得してもらうことを意図して授業する。
- 本文の内容を講師がわかりやすく説明するのではだめで、生徒が実際に試験で合格点をとるために本文を短い時間で正確によみ・解答するにはどうすればよいかを検討した結果が師の「方法論」である。
- とはいえ、下記の方法論を利用して、こう考えればいわんとすることはつかめますよねと、本文の内容に関してもとてもわかりやすく説明してくれる。
- 師自身は、自らの授業を「(魚を生徒の代わりに釣ってあげるのではなく)魚の釣り方を教える授業」と表現している。
- 中野師の客観的読解法では、本文の重要な文(キーセンテンス)に線をひくこと(マーキング)で本文における筆者の主張を視覚化する。
- キーセンテンスの見つけ方は、師が10数項目にまとめた、伝えたい内容を効果的に伝達するために筆者が施した表現上の工夫(疑問文、具体例と抽象論、譲歩、対比対称、要約、強調・重要であることをあらわす表現、など)を目印にして注目していくものである。その工夫部分に印をうち、作者の表現に導かれて近辺にキーセンテンスを見出していく。
- 「対比になってるから」「くりかえされてるから」線をひくのではなく、実際にあらわれた表現に注目していく点を、客観的といっているものと思われる。
- 師の解答方法は、読解を踏まえて問題をタイプ別に大別し、手順をおって解答していく、システマティックなものである。
- 著書よりも実際の授業のほうがやはりわかりやすい。いわれれば当たり前で、しかし見落としがちな失点を防ぐアドバイスがとても的確。
- 実践的な読解法でありながらも、師の提示する解答は非常に精緻。
- 東大の問題に関しては
やはり青本よりも良い、という声が多い。 - 師の著書や映像講座のテキストにも数題東大の問題があるので、青本と比較しながら学習してみると良いかもしれない。
- 東大現代文の解答の精緻さは、内野博之師と並び、受験業界ではトップクラスと評され、他の追随を許さない。
正直、この2人のどちらかが東大の青本の解答例を書けばいいのにと思う生徒もいる。だが、内野博之師は授業内で「オンデマンドの授業で関西の先生が…」と言い、師の論と具体例の分け方について批判なさっていた。- 尤も師の「時間内で設問に本文中の言葉を使って解答できる」くらいには読めるようにするというスタンスも暗に内野師を批判するものであるのでお互い様である。
- 東大の問題に関しては
- 板書ではおおきめな雑な字を書くが、そもそもあまり板書はせず、フリップと口頭説明で済ますことが多い。
- オンデマンドでは関西なまりのある標準語で授業する。生授業では関西弁でどちらもおだやかな口調である。
- 関西の生徒はオンデマンドを見ると「いつもと違ってなんかオネェみたい(笑)」という感想を持つらしい。
- 「ね?」と言うことが多い。半端なく多い。10秒で3回は言ってる気がする。
- 講師が本文の内容をかみくだいて説明するタイプ(自分の言葉で本文を理解しなおしつつ解答するタイプ)の授業をきつく繰り返し批判する。
- 生徒が本文をいかに短時間でよみとり解答するか教えるのが大事なのであって、講師が理解したものを説明したところで生徒の合格に資するものがないから、とのこと。
- 本文を理解できたから問題が解けるのではなく、問題が解ける程度は理解できたという表現のほうが適切だ、大抵の受験生が持つ読書経験程度では入試問題の素地となる論文や小説などは理解しきる事は不可能だ、という思想を持っているようだ。
- 師曰く、そうした解説は「インチキの後出しジャンケンと同じ」らしい。
- 「ここで僕が本文の構造とか語ったところで試験中に再現できますか?そんなのただの講師の自己満足でしょ?ね?」
- 「読めれば解ける」タイプの指導も強く批判している。
- 本当にボロクソに批判される。というか関西の講師陣は「読めれば解ける」論を嫌っておられる方が殆どのよう。
- 現に、「読めれば解ける」論の指導をされる講師には(その読み方などを教えない限り)生徒が付いていきにくいのも事実ではある。
- 解答するためには「論理的思考」と表現するための訓練が必須であり、読むことに偏重することは、その2つの訓練への軽視にほかならない、とのこと。
担当授業(関東で受講可能なもの)
- いつでも受講できるオンデマンド講座。
- 冬期・直前でのオンデマンド講座。
- 通年のオンデマンド講座。
人物
- 関西現代文科のトップである。
- 関東の霜栄師と共に駿台現代文科の二大巨頭として長年君臨している。
そして仲がとても悪い - 講義を受けてみれば分かるが、その実力は最高レベルで、師の作成する(東大などの)解答の精緻さは、全国の現代文講師の中でもトップクラスであるとされる。
- 東進の批判魔、林修氏は駿台現代文科全体を批判しつつも中野師の解答のクォリティーの高さは素直に認めておられるようである。
- 関西ではGOD、メシア(救世主)と称される。
関西では講習の締め切り講座が最も多い講師の一人。 - 基本的に師の担当講座は全国の駿台でもトップクラスの速さで締め切る。凄い時には30分くらいで締め切ることも。
- 但し、主任は京大の青本や通期の『京大現代文』の作成者の松本孝子師である。
- 関東の霜栄師と共に駿台現代文科の二大巨頭として長年君臨している。
- 黒い髪を前におろしていて、中肉中背。すこし色のついた眼鏡をかけている。
- 2007年度のセンタープレにて小説問題『送り火』を丸々一個的中させた。しかし本人はもちろん、関西駿台は一切ホームページなどで宣伝せず。 的中したこと自体に学習上の意味は無いと考えていらっしゃるからである。
これは暗にK塾を批判することにも繋がっている - 現在でも、CP現代文の2問のうち1問は師が作成している。
- 2019年度は第1問の評論の作成を担当された。
- 「あえて新テストに寄った出題にした」とのこと。
- 赤本のみならず、東大の青本に対して批判的。生の授業ではよく強い批判を加える。
- また、(主に関東作成の)模試やセンタープレなどの問題も強く批判する。時には東大の青本の時のようにけちょんけちょんに貶すことも。酷いものであると判断されれば設問が差し替えられたりする。
- 「模試が過去問に勝ることはない」というのは多くの講師が同意する考えではある。
- (関東サイドが作ったであろう選択肢について)「こんな変な構文の答えありませんから」「おかしいですやん」
- 某師曰く、CPの作問段階で、送ってこられた関東作成の問題を一通りパラパラと閲覧した後、「こんなもの使えませんね」と冷静に言い放ち、問題を突っ返したことがあるらしい。問題の出来具合が師の逆鱗に触れてしまったのだろう。
- とある大学の解答速報を担当されていた際、他の予備校と違う解答を出し、他の予備校から批判が相次いだそうだが、蓋を開けてみると中野師の出した解答が唯一正解であった、という伝説がまことしやかに囁かれている。
- 関西方面ではテキストの作成などにも携わっておられる。
- センター系ならば師オリジナルのマーク式創作問題が作られる。
- 師の作る問題は質が極めて高い。
少なくとも駿台全国マークや某K塾のマーク模試よりは - 本番の試験で出されてもおかしくない位、精緻な問題が出来上がることも。
著作
関西圏の担当授業
通期
- いずれも師本人が関西独自テキストの監修を務める。
夏期
- 関東圏/オンデマンドの東大現代文/夏期講習とは異なる、関西独自の東大現代文対策講座を監修から行う。
- 師本人が監修。難問を使ってセンター対策と記述対策を同時に行う。
- 師の担当講座はコンスタントに締め切りになる。全国で最も早く締め切りが出る講座の一つ。
冬期
- 師が現代文の監修を行う、関西独自の東大対策講座。
- 超人気講座。一部の作問も担当。
直前
- 監修も師が務めている。
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