ビジュアル英文解釈

Last-modified: Sat, 30 Mar 2019 10:10:45 JST (26d)

概要 Edit

特徴 Edit

  • 英語のひとつひとつの文を文法的に分析・構文把握するために必要な知識・基本的な考え方を紹介しつつ、実際の中・長文で実践していく参考書。英文解釈教室とともに、同種の参考書の、いってみればタネ本のひとつである。
  • 愛弟子である入不二基義師によると、まず体系を示してそれを習得し英文に適用させられるようにしたのが英文解釈教室で、体系を示すのでなく英文を読む際の基本姿勢を教えることに徹したのがビジュアル英文解釈である、とのこと。*1
    • 入不二師によると「『体系』を隠し、『構造』より『流れ』を重視した」。
  • 当時、『実況中継シリーズ』(語学春秋社)などで台頭してきた講義型参考書を意識して、入不二師のいう「『現場性』の取り込み」がなされている。
    • 各回、まず「焦点」という項目で初めて出てくる事項の解説を行い、その後練習問題が掲載され、その練習問題の検討を「研究」で行い、大意を示す。
      • ただし実際は和訳例といっていい代物であり、「大意」としているのは伊藤師のこだわりである。
    • その上で、複数の生徒と伊藤和夫師との対話調の文章が続いてその回の注意点や補足・発展的話題などを検討していく、という構成になっている。
      • 久山道彦師によると、伊藤師はソクラテスの弁証法を意識してこの対話篇を記したそうだ。西洋哲学科を卒業し、プラトンの著作に親しんでいた伊藤師だからこそ著せた一冊と言えるだろう。
  • 対話調なども採用して読みやすさにも配慮してるとはいえ、伊藤和夫師の英語の説明は独特の癖もあり現代の視点からいうと硬いといって良い。人によっては読みづらさを感じるかもしれない。
    • しかし論理自体は明確なので、独特の癖にもめげずに読むことが出来る学生なら得るものも多いはず。
  • なお、英文解釈教室と違い隅々まで網羅してないという意味で「基本姿勢を教えることに徹した」とあるだけで、この本で大学入試に必要なことはどのレベルの大学であれきちんと習得できる。
  • これだけ参考書がでまわってもなお、構文把握における頭の働かせかたを教えてくれる本は、多くはない。
  • なお、『英文解釈教室』と本書の過渡期的著作に『ルールとパターンの英文解釈*2があり、本書よりも「ルール」が二つ多い。
    • 元々は「旺文社大学受験ラジオ講座」および、そのカセットテープ教材*3で、書籍化刊行は本書よりも遅い。

PART Ⅰ Edit

PART Ⅱ Edit

参考文献 Edit

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*1 入不二基義(1997)「二つの頂点―『英文解釈教室』と『ビジュアル英文解釈』―」, 『現代英語研究』1997年5月号所収
*2 旺文社、1994年/研究社、2018年(新版)
*3 ラ講テープライブラリー