新理系の化学問題100選

Last-modified: Thu, 17 Aug 2023 20:14:29 JST (252d)
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概要 Edit

特徴 Edit

  • かつては、数学の『新数学演習』、物理の『難問題の系統とその解き方』と共に東大理三受験生御用達演習書だった。
    • 今では問題の難しさでは、『難系』と『新数学演習』はそれぞれ『物理思考力問題精講』と『数学難問集100(黒チャート)』にその座を譲ったが、未だに100選はトップの座にいる。
      • なお生物でこのレベルの難易度となると、本書と同じく現在も『生物 新・考える問題100選』である。化生選択者は、「化学生物も最難関は100選」と考えると覚えやすい。
      • ちなみに、東大実戦の過去問集には100選より難しいものも紛れ込んでおり、化学の問題集では裏ボス的立ち位置にいる。東大志望者で化学で差をつけたい人は是非取り組もう。
    • 近時は、『化学の新演習』(三省堂)、『化学標準問題精講』(旺文社)に人気の面では遅れを取っている。ちなみに、『化学の研鑽』(河合出版)には勝っているようだ
      • 標準問題精講と本書を組み合わせてやる方が、新演習だけをやるより確実に良い。新演習は解説で有効数字をガン無視していたり、気体定数などが与えられていなかったり(つまり計算で何を使っていいのか分からず困る)、標準状態下でないのに1mol=22.4Lを使って解答していたり、知っていないと解けない構成の問題ばかり載っている(ゆえに思考力が付きにくく、問題と解法をひたすら暗記することに堕する)からである。言ってしまえば新演習は問題選定も解説も本書よりはるかに格下ということである
  • 新理系の化学(上巻・下巻)とリンクしている。これ単体で使う者ももちろん多いしそれだとかなり困るといったことも恐らくないだろうが、時間に余裕があるなら併用も検討してみよう。
  • 問題も長文で東大との相性が良い。
  • 問題が全て古い。約9割が1972~1986年のもの。後ろの方に、出典と年度の一覧表があるのでそこで確認できる。古いが、良問であることに変わりはない。
    • ただ流石に古いためか少し変わった問題も含まれる(特に有機化学の範囲)。
    • しかし、他の問題集と問題が被りにくいので非常にありがたい。
  • 見開きで問題と解説が載っているため使いにくい。さらに別冊の解答一覧もあり、結構行ったり来たりさせられる。欠点を強いて挙げるならば、ここである。
  • 100選とは言っても1問1問が重いためやり切るのはかなり大変である。下手に手を出すとヤケドするので注意。
    • が、特に難しいのは理論化学だけで、有機化学・無機化学・高分子化合物は標準問題精講と近い。それでも十分難しいが。参照元: https://youtu.be/Imo4V8GgLkI
    • 結局化学の新演習ほどの負担はないため、新演習とどっちをやるかで悩んでいるなら迷わずこっちである。
  • 残り時間が少ない場合、無理に全てをやり切ろうとするよりも、得意分野をさらに伸ばすために使ったり、苦手分野をどこまでつぶせているかを確認するために使うとよい。1から順番に解く必要はない。
  • 石井光雄師は浪人時代、この本をやろうとしたが、あまりの難しさに諦めたとのこと。

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