ビジュアル英文解釈
Last-modified: Sun, 12 Mar 2023 05:10:38 JST (382d)
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概要
特徴
- 入不二(1997)*1によると、「『体系』を隠し、『構造』より『流れ』を重視した」参考書である。
- 言語を実践する言語主体の立場である「主体的立場」(時枝誠記)に立って、文構造の分析を結果として示すのではなく、文頭から文末に向けて、どのように文法知識を用いながら英文を理解すべきかを示している。
- 当時、『実況中継シリーズ』(語学春秋社)などで台頭してきた講義型参考書を意識して、入不二師のいう「『現場性』の取り込み」がなされている。
- 注意点として、本書は精読時の構文把握のやり方を示したものであり、速読が重視される傾向のある現在の受験英語の対策にそのまま適用するのは困難である。
- 伊藤師によると、英文解釈教室はかいつまんでやってもそれなりに効果があるが、ビジュアル英文解釈はpart1の頭からやらないと効果が薄いとのこと。partⅡまで仕上げれば(当時の出題傾向の)東大にも入れるとのこと。(伊藤和夫の英語学習法、59頁)
- なお、『英文解釈教室』と本書の過渡期的著作に『ルールとパターンの英文解釈』(旺文社、1994年/研究社、2018年(新版))があり、本書よりも「ルール」が二つ多い。
- 元々は「旺文社大学受験ラジオ講座」および、そのカセットテープ教材(ラ講テープライブラリー)で、書籍化自体は本書よりも遅い。
- ちなみに、新版は伊藤師の教え子である翻訳家の越前敏弥氏の『文芸翻訳教室』と同日発売で、同氏も『ルールとパターンの英文解釈』を勧めている。
PART Ⅰ
高校入試の問題から東大の過去問まで幅広く扱う
PART Ⅱ
テーマ別英文読解教室と英語長文読解教室はこの本と接続関係にある。また、この2冊の代わりになる教材として英文和訳演習上級編と英語総合問題演習上級編と英語要旨大意問題演習が挙げられており、5冊のうちの2冊をやればよいとのことだ。(伊藤和夫の英語学習法、86頁)
参考文献
- 入不二基義(1997)「二つの頂点―『英文解釈教室』と『ビジュアル英文解釈』―」, 『現代英語教育』34(2)1997年5月号, pp.12-17, 1997-05, 研究社.
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Amazon*1 入不二基義(1997)「二つの頂点―『英文解釈教室』と『ビジュアル英文解釈』―>http://www.asyura2.com/0403/bd35/msg/879.html」, 『現代英語教育』34(2), pp.12-17, 1997-05, 研究社.