秋山仁
Last-modified: Sat, 27 May 2023 00:42:14 JST (297d)
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秋山仁(あきやま じん)は数学者、理学博士。駿台予備学校教育顧問。元札幌校校長、元駿台予備学校数学科講師。
経歴
- 1946年10月12日、東京都武蔵野市生まれ。
- 駒場東邦高等学校卒業。
- 東京理科大学理学部第二部応用数学科入学。
- 東京理科大学理学部第一部応用数学科卒業。
- 上智大学大学院理工学数学科修士課程(数学専攻)修了。
- 偏微分方程式論の南雲道夫から薫陶を受ける。
- ミシガン大学でフランク・ハラリー教授に師事(専攻はグラフ理論)。
- 東京理科大学にて理学博士の学位を取得。
- 博士論文のタイトルは"Factorization and linear arboricity of graphs"。
- 元 日本医科大学助教授。
- 元 東海大学理学部数学科教授。
- 元 東京理科大学理学部第二部数学科教授。
授業
- 当時としては珍しいプリント授業だった。
- カリスマ的人気を誇った師であるが、講義自体はプリントをただ読み上げるだけという批判もあった。
- 簡潔ではあったが、ポイントは抑えており、示される解答は非常に綺麗だった。
- 無鉄砲・行き当たりばったりな授業だったこともあるらしい。
- 1〜200の整数を範囲とした問題。授業終了間近ながら上手く解けなかった師は突然全ての数字を黒板に書き殴り、答えとなる数字に丸をつけて帰って行ったそう。(齋藤寛靖師談)
- 時として50分中45分が自分の体験談時と生徒への罵声となった。
- 朝に弱く、1時間目の授業は覇気がなかった。
担当授業
通期
講習
特設単科講座
サテネット講座
人物
レゲエ数学者(グラフ理論、離散幾何学)。- 算数や数学をやっている人であれば師の名を聞いたことのない人はほぼいない(と思われる)。
- ピーターフランクル氏とも交友が深く、共著で国際数学オリンピック関連の著書がある。
- 長髪に髭、バンダナという
小汚い極めて独特な風貌をしている。- 名前は知らなくても顔は知っている人も多い(のではないだろうか)。
- 一時は、メディアにもよく露出し、「レゲエ数学者」と称されていた。
- 予備校講師としては、大学受験数学に「発想法」を取り入れた第一人者である。
- 駿台時代は、例年、3号館と市谷校舎に出講していた。
- 駿台出講時代は、講習会においては「数学発想法」という人気講座を開講していた。
秋山師とともにこの講座を担当していたのが、師の弟子的存在の西岡康夫師であった。 - 高校受験時、師が恋していた女子生徒の後を付いていくために都立西高を目指していたらしいが残念ながら落ちてしまった。
- 当時、駒東は都立高の滑り止めであった。
- 師自身受験には尽く失敗した経験があり、それでも今の活躍ぶりを見るとある意味受験生に勇気を与えてくれる存在である。
- 師の高校時代の落ちこぼれエピソードの一つに、「高校時代、黒板に書かれたlogを10gと勘違いした。」がある
が、師の鉄板の持ちネタと思われる。
- 師の高校時代の落ちこぼれエピソードの一つに、「高校時代、黒板に書かれたlogを10gと勘違いした。」がある
- 渡米時代に数学者のピーター・フランクル氏と友好を温める(師の著書の推薦文も書いていた)。
- 今は忙しくて会う機会がないいらしい。
- 女優の由美かおるさんとの事実婚が報じられていた。
- が、
案の定2017年5月に破局が報じられた。
- が、
- 母校の理科大ではレジェンドとして扱われているが、神楽坂キャンパス内を普通に歩いているシーンを生徒は何度も見ることになるので、段々その感覚も薄れてくる。
- 駿台出講時代の晩年は、非常に多忙であったため、レギュラーでは市谷校舎の医系スーパーでの「医系数学」くらいであった。
- 師のサテネット講座やNHK講座をビデオ化した教材が、駿台予備学校通信教育部から発売されていた。
- 当時のVHSをDVDに落とした同教材が、師のウェブサイトMathLab Japanで今でも購入可能である
ので、転売ヤーにプレミアム価格で掴まされないように。 - http://www.mathlab-jp.com/index.php?main_page=index&cPath=104
- 当時のVHSをDVDに落とした同教材が、師のウェブサイトMathLab Japanで今でも購入可能である
- 同年代の人気講師長岡亮介師とは、
事あるごとにお互いを貶し合う駿台でのライバルであった。 - 師の弟子的存在に西岡康夫師、今野和浩師、西山清二師、代々木ゼミナールの荻野暢也氏がいる。
- 選挙時期になると出口調査に関して良く言われる「味噌汁」の比喩は師が言い出したものらしい。
- というのも何故か師と親交のある落語家立川志の輔が出口調査のカラクリにどうも納得出来ず、酒の席で師に問うたところ「少ないサンプルで全体を見る、これが統計学」「だからって5%ってのは」「しつこいなぁ志の輔さん。じゃああんたレベルでもわかるように説明しましょう。あんたねぇ、大きな鍋いっぱいに味噌汁作って味見する時にねぇ、どんぶり鉢でずずぅーっと全部飲む?」「小皿ですよね」「それが5%よ」と言い包められたのに感心し、以降落語のマクラに使ったことで広まったようだ。
発言録
- 「この問題はつまらないので、答えだけ書く。」
- 「この問題は特別にもうひとつの答えを教える。」
- 「オマエらは馬鹿だ。日本一の大馬鹿モンだ。オマエらがこんな所でもう一回高校の勉強をする間にオマエらよかデキなかった連中がオマエらよか高度な数学を教わるんだ!この馬鹿!!」(午前部理1α・A組初講)
- 「こんなもの(駿台のテキスト)、中田や根岸にやっちまえよ!!(テキストを床に叩きつける)」
- 「(易しめの問題を)こんな問題は野澤(主任の野澤師)のとっつあんでも解ける。」
- 「鹿児島大へ行け。」(1988年末午前部理1αD組にて)
- 鹿児島大をバカにしているわけではなく、大学名にこだわらず、さっさと大学へ入れという意味。
著作
学習参考書
- 『発見的教授法による数学シリーズ ①数学の証明のしかた』(森北出版 2014.4.19)
- 『発見的教授法による数学シリーズ ②数学の技巧的な解きかた』(森北出版 2014.4.19)
- 『発見的教授法による数学シリーズ ③数学の発想のしかた』(森北出版 2014.4.19)
- 『発見的教授法による数学シリーズ ④数学の視覚的な解きかた』(森北出版 2014.4.19)
- 『発見的教授法による数学シリーズ ⑤立体のとらえかた』(森北出版 2014.4.19)
- 『発見的教授法による数学シリーズ 別巻①数学の計算回避のしかた』(森北出版、2014年7月19日)
- 『発見的教授法による数学シリーズ 別巻②一次変換のしくみ』(森北出版、2014年7月19日)
- 元々は別巻ではなかったが、高校の現行課程の範囲外のため、復刊では別巻扱いになっている。
一般書
- 『数学流生き方の再発見』(中公新書、1990年9月1日)
- 『努力は報われず正義は滅びる−レゲエ数学者の人生談義』(同文書院、1994年4月8日)
- 『ゲームにひそむ数理』(森北出版, 1998)
- 『知性の織りなす数学美』 (中公新書, 2004)
専門書
- 『証明の展覧会Ⅰ,Ⅱ』(東海大学出版会, 2002)
- 『Treks into Intuitive Geometry』(Springer, 2015)
- 『離散幾何学フロンティア タイル・メーカー定理と分解回転合同』(近代科学社, 2020)
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